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2022年10月18日
No.10003066

【特集】人材育成を支援する:SPARKS NETWORK
若手が育つ環境を作る
主任・班長が主体性を発揮できないのには理由がある!

若手が育つ環境を作る

もしも若手社員を「主体性が低い」「コミュニケーションが苦手」「リーダーシップを発揮していない」と物足りなく思っているなら、会社の組織風土が彼らの成長にブレーキをかけているのかもしれない。

 かつての〈正解がある時代〉には組織の在り方は「速く・安く・ミスなく」遂行できることが重要だった。だが、不確定性が高まった〈正解がない時代〉にあるいまは、変わりゆく状況を素早く察知し適応するために、組織は「チームとして模索・挑戦し、小さな失敗から素早く学び改善していく」ことが必要だ。必要な人材像は、「言われたことをきちんとこなせる」から、「何が正しいかを行動しながら模索する」へと変化した。

 「しかしホール企業の幹部の方々から聞こえてくるのは、『若手社員に主体性がない』『上昇志向がない』といった悩みです。自ら挑戦しないから、失敗から学ぶこともできないと言うのです」とSPARKS NETWORKの中村恵美代表は言う。

 一方で、中村代表は多くの企業で研修を行ってきた中で、若手の言い分を聞く機会も多かった。主任・班長たちの言葉に耳を傾けると、「上司がパワハラ」「失敗したら滅茶苦茶怒られる」「余計なこと(意見)は言わないほうが安全」と言っている。つまり若手社員にとっては、組織体制やリーダーシップが古かったりして、職場内に自分の意見を言いにくい雰囲気があるのだ。 
 そもそも、店長や部長といった世代の多くが持っている『リーダーシップ観』は、若手社員(ミレニアル世代)の持つそれとは異なる。同じ言葉でも解釈が異なっていることを知らなければ、育成はうまくいかない。



 「若手の成長を促したいなら、成長できるように環境を変える必要ある」というのが中村代表の考えだ。

 「彼らに『失敗したくない』という特性があるならば心理的安全性を担保してあげる。『無駄なことはしたくない』という特性があるならパーパス(目的)を描いてあげる。『叱ると落ち込む』なら信頼関係を構築する必要がある。若手の指導時や指示を出す際にも、彼らが安心感を持てたり、モチベーションが高まる言い方というものがある。先輩・上司の方々は、小手先の言葉を変えるのではなく、若手社員を見る目線や思考法を変える必要があります」(中村代表)

 心理的安全性とは、ハーバード大学で組織行動学を研究するエイミー・エドモンドソン教授が提唱した概念で、「チームにおいて、自分の意見を臆することなく発言できる状態」のこと。心理的安全性が高いことにより、組織の生産性の向上、離職率の低下、モチベーションの向上など様々な効果が生まれる。Googleも研究の結果、「心理的安全性がチームの生産性を高める」と結論付けた。

 「知らないことを知らないと言えない雰囲気、課題があると言えない雰囲気を作っている上司(店長)のもとでは、イマドキの若手は育ちません。ただし、『臆せずものが言える雰囲気』だけでは、ぬるま湯になりかねません。心理的安全性があると同時に、社員が組織の意義・目的を共有しその実現に貢献しようという使命感を持っていることが必要なのです。ですから弊社の若手社員育成研修は、組織全体に『心理的安全性を高める』と『使命感を高める』というふたつの軸でデザインしているのです」


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