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2017年10月20日
No.10000348

エムエムインターナショナル
チーム清掃ならではの感動空間
『清掃+αの付加価値』でホール営業に貢献

チーム清掃ならではの感動空間
スーパーバイザーの工藤さん(左)とクリーンスタッフリーダーの森さん

マルハンの子会社として、店舗の清掃や設備保守管理を担ってきたのが、エムエムインターナショナル(以下、MMI)だ。マルハンだけではなく、他のパチンコホールや商業施設などの清掃も請け負い、依頼元から「期待以上の結果を残してくれる」と高い評価を得ている。その理由を、現場を統括する工藤純子スーパーバイザーに聞いた。


マルハンでは2006年から「清掃」を重点課題に掲げ、会社を挙げて徹底的に取り組んでいる。背景には当時、経営効率を重視するあまり、クリンリネスに目が行き届かなくなっていたという事情があった。

清掃を徹底することで、店舗やバックヤードが見違えるほどきれいになった。そのため、気配りや感謝の心も育まれていった。さらに、接客力のさらなる向上、改善意識の高まりといった企業改革にもつながっている。

このプロジェクトを陰で支えていたのがMMIだ。実績が評価され、MMIにはマルハン以外のホール企業や、商業施設などから、清掃委託を「指名」されることが増えていった。

清掃の手順をマニュアル化することは簡単だ。だが、マニュアル通りの作業をこなす集団では、外部委託先として「指名」されるほど価値のある企業にはなれない。床や壁、トイレなどをきれいにするのは当たり前のこと。その上で、ホールごとの課題を解決して、来店客に感動空間を提供することがMMIのポリシーだ。


50項目をチェックして業務管理を徹底する

自社清掃スタッフの作業品質を管理するチェックシート。項目は全部で50あり、厳しく評価される


東京に本社を置くMMIでは、地方のホールからの依頼を各地域にある提携会社と協力して業務を行う。提携企業にはMMIの研修を受けてもらい、理念や清掃コンセプトを理解した上で業務に入ってもらっている。

清掃の品質維持のため、MMIから現場清掃スタッフを統括するスーパーバイザーを3カ月に1回派遣。「店舗カルテ 美観向上チェックシート」を基準に、清掃スタッフの業務状況を確認している。

美観向上チェックシートは、MMIと提携企業、導入店舗で共有され、業務向上に役立てられている。チェック項目は50と細く、評価も厳しい。それを通知表として”見える化“してくれるため、安心して業務を委託できる。


ドリンクホルダーの不具合に目を配る

MMIの考える感動空間のコンセプトは、『清掃+αの付加価値』。同社のサービスは、来店客を楽しませること、喜ばせることにどれだけ貢献できるかを重視している。

「クリーンスタッフには、ただ掃除するだけではダメだと言っています。例えば、ドリンクホルダーがちゃんと動くかを確認することも私たちの仕事。昨日、来店した時に壊れていたドリンクホルダーが今日は直っていたなど、ちょっとしたことがお客様からすれば気持ちよく遊技ができるポイントになる。ドリンクホルダーの故障はクレームにはならないかもしれませんが、間違いなく不快感を与える。掃除もお客様目線に立って行うように伝えています」(工藤さん)

現場のクリーンスタッフは、パートやアルバイトが中心となる。そのため、清掃を手がけるスタッフのモチベーションを高めることも重要になる。やらされ仕事では、マニュアル以上のことはできない。自らの価値を理解し、やりがいをもってもらうことで、スタッフ一人ひとりに仕事に対する責任感や喜びが生まれ、自ら考えて動くようになる。


成果の見える化でモチベーションが上がる

作業中に気づいた点をクリーンスタッフにアドバイスするスーパーバイザーの工藤さん


MMIでは、業務委託を受ける店舗を巡回し清掃チームをまとめる役割としてスーパーバイザーという役職を配置している。スーパーバイザーとは監督的な役割で、担当店舗の店長などとサービス面での意見交換や、勤務中に起きた問題の解消を行う。

工藤さんがスーパーバイザーとして心がけているのは、クリーンスタッフとのコミュニケーション。年齢や経歴を問わずクリーンスタッフを「山さん」などと愛称で呼ぶのが特徴的だ。

「早朝清掃は2時間と限られています。短時間で完璧にきれいにすることが求められますから、チームワークが重要。人には長所と短所があり、できることとできないことがある。その代わり、その人にしか気づかないような事柄もたくさんありますから、ミスを責めるのではなく、みんなで弱点を補い合うことが重要」(工藤さん)

清掃中は、愛称での呼びかけとは対照的に「肘置きの並びが不規則だよ」「分煙ボードの縁の掃除が甘い」など、厳しい言葉で注意する。にもかかわらず、クリーンスタッフは笑顔だ。

MMIの清掃は、分煙ボードや肘置きの位置までが完璧に整えられている


「真摯に仕事をすることでホールがきれいになる。変化が目に見えることもやりがいの一つです。どうせ遊ぶならきれいで、気の利いたホールで遊びたいのがユーザー心理。満席になったホールを見るとホッとしますし、掃除を頑張って良かったと思える。その喜びをクリーンスタッフの皆で分かち合えるのもMMIの魅力です」(クリーンスタッフの森リーダー)


エムエムインターナショナル
TEL.03-3293-8686
www.mmin-net.co.jp

*詳しくは月刊アミューズメントジャパン11月号特集「掃除が育む企業力」をご覧ください。