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2017年12月04日
No.10000410

グローバルアミューズメント
時流預言セミナー2018
2021年以降 チャンスはある

時流預言セミナー2018
風土の小山政彦会長

ホール向けに業界マーケティングデータ提供サービスおよびコンサルティングを行うグローバルアミューズメント(東京都)は11月28日、都内会議室でホール業界の2017年の総括と18年の業界動向を解説する「パチンコ業界 時流預言セミナー」を開催した。

第一部は「2018年時流予測と対策」をテーマに、風土の小山政彦代表取締役会長が登壇。月刊アミューズメントジャパンに連載コラムを執筆している小山会長は、船井総合研究所の社長として同社の業績を劇的に回復させ、13年に会長職を退任、風土を設立。日本の文化・芸術・中小企業を世界に通用するブランドとしてデビューさせる支援を行っている。船井総研時代から年末に開催している「時流予測」はその的中率の高さから、宝飾やアパレルなど小売業経営者を中心に絶大な人気を誇る講演。

小山会長は、現在が800年ぶりの東西文明の覇権移行期であるという村山節氏の説を紹介した上で、世界の主要大国の意思や情勢を説明し、「2018年以降、ヨーロッパではギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガルの財政危機など大きな動きが起こる。それがなければ日本は18年からオリンピックまで好景気が続くが、オリンピックが終われば必ず不景気になりそれは4年から5年続く。中国は2022年~26年には覇権を握ることになるだろう」と予測した。

第二部は「2021年を境に業界は変わる!!」と題し、グローバルアミューズメントの青山真将樹代表が講演。17年の遊技機販売台数をパチンコ137・5万台(前年比81・0%)、パチスロ67・3万台(同75・7%)と推計し、特にパチンコの入替量は過小で市場全体の盛り上がりに欠けた要因だと述べた。

グローバルアミューズメントの青山真将樹代表

「パチンコは機械性能が悪いという訳ではなく、市場全体の活動量(販売数)不足が停滞の主要因。このような状況に陥ってしまうと、地域三番店以下のホールにとっては、『攻め過ぎても成果が出ない』、『守りすぎると上位店優位の状況が進む』という状況。大きく市場が動くのは主要旧基準機の撤去が始まる19年後半以降」と予想。
パチスロ市場は旧基準機の認定切れ機の撤去が始まる2020年中盤以降、壊滅的に停滞する可能性が高いと予測。その理由を、「パチンコが新規則の内容に沿った市場に変化していく“生みの苦しみ”にもがく中で、パチスロは過去を引きずったまま変わろうとしていない状況だから」と説明した。

また、同社が実施しているパチンコ・パチスロ参加人口調査では、MAXタイプ(399分の1)の完全撤去後に年代別の参加率の傾向が変わっていなかったことから、「遊技機の射幸性の低下は来店頻度の低下には影響を与えるが、遊技を完全にやめるという決断はライフステージの変化によることのほうが大きい。40代半ばまで遊んできたユーザーのほとんどは遊技を完全にやめはしないと考えている」と説明。2021年頃には、現在の参加人口の最大ボリュームゾーンである団塊ジュニア世代が50歳代に差しかかり「次第に暇ができる」と指摘。「その頃にはホールの淘汰も終わり店舗数が減っていることもあり、徐々に店内の着席客数が増えはじめる。パチンコは新規則が中心になっているし、ユーザーの価値観はより娯楽性&時間消費重視に変わっている。また、オリンピック後、景況感が停滞し暇な人が増えてくる状況は、低射幸性へと変わっている市場にとっては客数拡大のチャンス」と業況の好転を予測した。