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2026年04月27日
No.10005201

調理ロボットで「食」の課題解決へ 次世代炒め調理ロボット『I‐Robo 2』で躍進|TechMagic

  調理ロボットで「食」の課題解決へ 次世代炒め調理ロボット『I‐Robo 2』で躍進|TechMagic
TechMagicの白木裕士社長

次世代調理ロボットを手がけるTechMagic (テックマジック)がいま、外食業界で注目を集めている。2024年にリリースした炒め調理ロボット『I‐Robo2』が「2025年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」を受賞。大手外食チェーンだけでなくパチンコホールに付帯した飲食施設での導入も始まった。

東京、お台場のテレコムセンター内にあるTechMagicの本社。ここにあるラボでは、さまざまな調理の自動化やレシピの研究が日々行われている。取材の際に調理デモしてもらったのはチャーハン。パネルの表示に従って具材と調味料を投入すると、熟練の料理人が鍋を振る要領でロボットが調理。終了後は鍋を傾けてお皿に盛り付けるだけ。その後は鍋を自動洗浄。完成したチャーハンは人気中華料理店と遜色ない美味しさだった。現在、このロボットで調理できるオリジナルの料理レシピは約800種類。同社では、チャーハン等の炒め物だけでなく、揚げ物や茹で物の調理の研究も進む。


料理人の鍋振りをロボットが再現

鍋を傾けて盛りつければ完成

TechMagicの創業者、白木裕士社長は1987年生まれ。父母ともに実家が実業家の家に生まれ、こどものころからグローバルに活躍する経営者になりたいと思っていた。その意思を貫き、カナダに留学していた高校時代にオンラインの家庭教師サービスの会社を起業。「好きな時に好きな先生に教えてもらいたい」という子どもの課題解決に力を注いだ。

事業売却後日本に戻り、より大きな社会課題の解決を目指して大手外資系コンサルティング会社に入社。そこで自動車メーカーの自動運転プロジェクトに携わった。それが17年。「AIの時代が来る」と予感した。同じころ、料理が大好きな90歳の祖母が、料理ができなくなってしまった姿を見て想った。「誰もが好きなものを温かいうちに食べられる世の中にできないか」。そして18年に「サイエンスとテクノロジーの力で人類が創造的に生きる世界を実現する」をパーパスに掲げてTechMagicを創業した。

創業当時は顧客の要望に沿った調理ロボットを受託開発していたが、23年に自社ロボの開発に着手。翌24年には炒め調理ロボット『I‐Robo』が完成。その進化版『I‐Robo 2』が、冒頭の日経賞を受賞するなど高い評価を得た。すでに大阪王将やプロントコーポレーション、一風堂などの大手外食チェーンで導入が進むほか、日本食研など総合食品メーカーとも連携して自社レシピの開発も進めている。

『I‐Robo 2』導入のメリットを白木社長はこう語る。

「私たちが提供している価値は、シェフレス、スキルレスで温かい美味しい料理をお客様に提供できること。炒め作業の自動化によって人手不足対策や人件費削減につながります。ロボットなら美味しいレシピをいつでもだれでも再現できるので、メニュー増加による売り上げアップも図れます。その結果、外食産業で一番大切にされている指標の『人時売上高』が向上します」


『I‐Robo 2』は中華料理店以外にもコンビニやゴルフ場、パチンコホール併設の飲食店などさまざまな施設で採用されはじめている。最近では省人化補助金など国の助成制度を利用して導入するケースも増えている。TechMagicでは興味・関心を持つ法人に向けた調理デモを実施しているので、まずは体験してみてほしい。

TechMagic株式会社
https://techmagic.co.jp/

文=アミューズメントジャパン編集部
※月刊アミューズメントジャパン2026年5月号に掲載した記事を転載しました。