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2017年08月07日
No.10000255

安心パチンコ・パチスロアドバイザー
全国で3500人超へ
9月以降は都府県方面遊協が講習開催

7月5日に開催された北関東地区講習会

安心パチンコ・パチスロアドバイザーは、遊技客が重度のパチンコ・パチスロ依存にならないように働きかけるホールスタッフのこと。過度ののめり込みが疑われる遊技客を見守り、度を越えそうなら注意を促す。全国1万軒で配置が完了すれば、世界でも類を見ない依存対策の予防体制が確立する。

4月24日に東京で開催された安心パチンコ・パチスロアドバイザー講習会を皮切りに、安心パチンコ・パチスロアドバイザー制度が動き出した。パチンコ・パチスロ産業21世紀会は東京、九州・中四国、近畿、北関東、南関東、中部地区で講習会を開催。地区講習会は数百人単位が一斉に聴講しており、8月9日の最終講をもって講習修了者は3500人以上になる見込みだ。全日本遊技事業協同組合連合会は全国約1万軒の各ホールに3人ずつ、計3万人程度のアドバイザーの創出を目指している。

しかし現在時点ではまだ、講習修了者による遊技客向けの活動は行われていない。全日遊連はすでにアドバイザーの存在を知らせるポスターを制作しているが、講習修了者がいるホールといないホール間の公平感を期すために、講習修了者が全国で一定数に達するまでポスターの配布を控えている。当初予定されていた第三者機関による講習修了者の認定も、正式なリリースは出されていない。

東京地区の初講習会以降、用いる資料にイラストを追加するなど工夫を加え、受講者アンケートでは「よく理解できた」「ある程度理解できた」が95%以上を占めている。地区講習会終了後の9月以降は主管を都府県方面遊協に移し、講習修了者の増員が図られる。教材には地区講習会の模様などをDVDに収めた映像教材が活用されるため、地域によって講義内容に差が出ることはなさそうだ。


アドバイザーの役割

アドバイザー講習修了者が増える一方、パチンコ・パチスロへの依存が生じるメカニズムや依存状態と判断する基準は明確にされていない。遊技との関わり方は千差万別で、使用金額や時間、頻度などで単純な線引きはできない。

ただ西村代表理事は、「商業娯楽はのめり込むほど楽しくなければ価値はなく、適度にのめり込むことは悪いことではない。しかし日常の生活に負担をかけたり、人間関係のトラブルの元になるような遊技は問題がある」と述べ、「アドバイザーは遊技客が過度にのめり込まないように予防することが重要だ」と説く。

つまりアドバイザーには、そうした遊技客を生まないようにすることが求められている。無理のない範囲で長い期間遊技してもらえるように、行き過ぎた遊技に注意を促すことが必要だ。遊技への依存はアルコールや薬物などの物質依存とは異なり、何らかのきっかけで6割から9割の人が自己改善する。アドバイザーのアドバイスがそのきっかけとなることが期待されている。

「病的依存や一線を越えてしまった遊技客に、アドバイザーができることは何もない。そうした遊技客を発見した場合は、早期にRSNや精神保健福祉センターへつなげてほしい」(西村代表)

RSNが全日遊連の支援を受けて設立したのは2006年。その後、パチンコ・パチスロ産業21世紀会の14団体が支援し10年以上にわたって依存問題対策に取り組んできた。アドバイザーが全店舗に配置され、ゲーミングフロアで客に声掛けや見守りを行う体制のカジノは世界でも類を見ない。遊技業界の依存問題対策は、世界中から注目されるようになるだろう。