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2017年08月22日
No.10000266

総務省 社会生活基本調査
パチンコ参加者963万人
30~44歳男性の2割がプレイ

総務省が先月発表した「平成28年 社会生活基本調査」によると、過去1年間にパチンコを遊んだことがある人は963万人で、前回調査の5年前より178万人減少した。

総務省が5年ごとに実施している「社会生活基本調査」は、全国で約7300調査区内にある世帯から無作為に選定した約8万8千世帯の10歳以上の世帯員約20万人を対象とした大規模調査で、昨年10月に実施した。この調査では、各種娯楽の行動者率(過去1年間にそれを遊んだ人の割合)も調べており、「パチンコ」についても尋ねている。

過去1年間に1回以上「パチンコ」を遊んだ人の割合(以下、行動者率)は8.5%で、行動者人口は推計963万1千人。11年に実施した前回調査から5年間で、パチンコ行動者率は1.5ポイント減少し、行動者人口は177万5千人減少した。 
なお、「レジャー白書」の調査対象は15歳以上、本調査の調査対象は10歳以上と異なるため、遊んだことがある人の割合の数値をそのまま比較することはできない。

パチンコ行動者率を都道府県ごとに見ると、最も高かったのは熊本県(12.9%)。以下、鹿児島県、宮崎県、福井県、石川県。行動者率が最も低かったのは沖縄県(3.9%)。以下、東京都、奈良県、神奈川県、埼玉県。



5年前と比較して行動者率の減少幅が最も大きかったのは秋田県(3.4ポイント減)。以下、島根県、静岡県、広島県、東京都、愛知県。


行動者率が高いのは30歳~44歳の男性

男女別で見ると、どの年代でも男性の行動者率が女性を上回り、男性計では14.0%(※)、女性計では3.2%(※)。行動者率が最も高いのは30代前半の男性で20.7%、次いで40代前半の男性で19.7%〔図2〕。男女いずれも70代になると行動者率は急激に低下する。(※10歳以上における行動者率)



職業別に見ると、パチンコ行動者率は、「輸送・機械運転従事者」(24.6%)と「建設・採掘従事者」(23.9%)で高く、「専門的・技術的職業従事者」(7.5%)と「事務従事者」(8.3%)で低い〔図3〕。



職業による行動者率の違いがパチンコと似た傾向にあったのは日曜大工で、パチンコと対照的な傾向が見られたのは美術鑑賞と演芸・演劇・舞踏鑑賞だった。つまり、「輸送・機械運転従事者」も「建設・採掘従事者」もパチンコと日曜大工の行動者率が高く、美術鑑賞と演芸・演劇・舞踏鑑賞の行動者率が低い。また、「事務従事者」はパチンコと日曜大工の行動者率が低く、美術鑑賞や演芸・演劇・舞踏鑑賞の行動者率が高い。


幅広い所得層がパチンコを遊技

個人収入階級ごとに見ると、パチンコ行動者率は年収400万円台の層が最も高く16.4%〔図4〕。これより年収が低くなっても高くなってもパチンコ行動者率は緩やかに下がる。



収入が150万円~199万円の層と1000万円~1499万円の層のパチンコ行動者率は同程度で、パチンコは庶民から高所得者まで幅広い層に遊ばれている娯楽と言える。


※週刊アミューズメントジャパン8月21日号で掲載