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2017年10月30日
No.10000363

アミューズメントジャパン調査
若者に響く話題性が必要
休眠・ノンユーザー呼びこみへ

パチンコ・パチスロの休眠ユーザーやノンユーザーは、普段の生活の中でパチンコ・パチスロを意識することがあるのだろうか? アミューズメントジャパンが今年1月中旬に実施した、全国の18歳~79歳の生活者への調査から休眠ユーザー、ノンユーザーの意識を探った。


過去にパチンコ・パチスロを遊技した経験がありながら、直近1年間には遊んでいない休眠ユーザーに、遊ばなかった理由を尋ねた(図)。



最も多いのは「もともと定期的に遊んでいたわけではないから」で休眠ユーザー全体の47.3%。次いで「タバコのにおい・煙が気になるから」が34.7%、「店内の音がうるさいから」が28.2%。上位3つの理由は男女で違いはなかった。トライアルで遊技したものの、継続的な遊技につながらなかった人がいかに多いかがうかがえる。

4番目に多く挙げられた「自由に使えるお金が減ったから」と答えた人の割合は年代が低いほど高い。5番目に多く挙げられた「他に楽しいことができたから」を挙げた人の割合は年代が高いほど高い。



直近1年間には遊技していない休眠ユーザーが、今後1年の間に再び遊技をする可能性は非常に低い。休眠ユーザーの中で再び遊びたいと回答した人の割合は4.9%。この再遊技意向者率は年代が低いほど高く、20代では12.6%、30代および40代では6.6%。60代では3.9%に減り、70代では0%だった(図)。年代が高くなってから再び遊技してもらうのは非常に困難だと言えるため、30代~40代をいかにして遊技につなぎとめておくかが課題だ。

パチンコを意識する機会はほとんどない

休眠ユーザーおよびノンユーザーは過去1年の間に、街中・広告・メディア・友人知人の会話などで、パチンコ・パチスロ(お店や機械)に何らかの意識・関心が向いたことがあったのだろうか。



何らかの意識・関心が向いたことが「よくあった」と答えたのは1.4%、「何度かあった」と答えたのは8.7%。年代別に見ると、年代が低いほど、意識・関心が向いた人の割合が高い(図)。つまり、年代が上がるほど、友人知人との会話を含め、パチンコ・パチスロの情報が伝わりにくくなり、関心も起こらないと考えられそうだ。

では、過去1年間にパチンコ・パチスロに何らかの意識・関心が向いたのは、どのような場面や状況だったのか。休眠ユーザーおよびノンユーザーの全体では、最も多いのは「友人・知人が話しているのを聞いた」で4割~6割。次いで「テレビCMを見た」「パチンコ・パチスロ店を見た」。



情報経路は年代によってやや異なるものの、友人・知人から入ってくる話が大きなウェイトを占めることが確認できた。

遊技参加者を増やすために必要なことは、第1に、20代・30代のトライアル遊技者の再来店率を高めること。第2に、30代・40代の参加者を離反させないこと。第3に、遊技をしていない若年層に友人知人からの口コミで話題が伝わるような仕掛け。かねてから言われているように、遊技経験者が未経験者を誘いたくなるような、ホール内外の環境づくりが求められている。


[調査概要]
調査は市場調査会社マクロミルのインターネット調査モニターを利用して1月中旬に実施。全国を8ブロックに分け、各ブロック内で性別、年代別に18歳~79歳の人数を割付け4732人から回答を得た。集計にあたっては、実際のブロックごとの性・年代の人口構成比に合うようにウエイトバック処理を行った。