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2018年06月07日
No.10000659

HRテックの活用法
データ分析で適材適所
ベストな上司・部下の組み合わせを実現

ベストパフォーマンスを発揮できる組み合わせを算出する

「今まであまりパッとしなかった入社3年目の〇〇主任、店舗異動したら見違えるような仕事ぶりになったね。よほど相性が良い店長やメンバーと巡り会ったのかな?」

店舗異動の頻度が比較的高いホール企業であれば、これに似たケースを過去に何度か感じたことがあるのではないだろうか。業務内容は同じでも店舗や店長、メンバーが変わることでパフォーマンスに違いが出る。これは一体なぜなのだろう。

「パフォーマンスの変動要因は“仕事”と“人”の二つに分けられます。職種ごとの適性はもちろんのこと、人と人、中でも上司と部下のタイプの組み合わせの影響が大きいと考えています」

こう話すのは、パーソル総合研究所(東京都渋谷区)のピープルアナリティクスラボに所属する西尾紗瞳マネジャーだ。同ラボはデータを活用して「より確かな人事」の実現を支援する専門部隊。データサイエンティストが人事データをもとに、パフォーマンスが向上する適正配置モデルや退職予測モデルを構築するサービスを提供している。

例えば人材のタイプを五つに分類した場合、上司と部下の組み合わせは全部で25パターンとなる。同ラボでは、部下のタイプごとにベストな上司のタイプの組み合わせと、職種ごとに抽出した活躍因子から、本人の職種への適合度算出し、最適な異動先を判定している。

「人事異動では企業規模が大きいほど、人事担当者の業務負荷が大きくなります。しかしこれまでの人事異動は、確たる判断根拠がない中で行われてきました。当ラボでは、確かな人事を行うバックグラウンドとなるデータを提供しています」

自分に合わない仕事を続けるほど悲しいことはない。パーソルキャリアによれば18年3月の転職求人倍率は2.49倍。新卒採用市場だけでなく中途採用市場でも、売り手優位の状況が続いているのだ。自分に合った職場を探す転職希望者は後を絶たない。人材を適正に配置することは、パフォーマンス向上と離職防止という二つのメリットがある。同ラボは20年までに、大手企業を中心に50社の受注を目指しているという。

ピープルアナリティクスラボの西尾マネジャー