2020年09月02日
No.10001902
No.10001902
ピーサポート/未来のコト
きれいな空気+電気代削減
ポジティブ思考でオンリーワン・システム
4月1日にスタートした屋内完全分煙。ホール業界では、換気量を減らすことで電気代の削減が期待されていた。
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大対策として、換気の重要性が謳われるようになると、換気量の削減は店舗のイメージダウンにもつながりかねない懸念事項になってしまった。
そこで、ピーサポートと未来のコトが提案したのが、空調効率を維持しながら換気量を削減する『smart air』とオゾンの力で新型コロナウイルス対策をする『clean air』。この二つを導入することで電気代削減と安心・安全な空気の供給を両立することができる。
「逆境にあるからこそ、どこにもなかった新しいものを創造したい」
両社のこうしたポジティブ思考が生み出した日本で唯一のシステムだ。
『smart air』『clean air』導入Report①
タツミコーポレーション(本社/兵庫県明石市)
唯一無二の節電+コロナ対策効果
冷房効果を維持しながら電力使用量を削減、
安心・安全な空気を創る
「屋内完全分煙を機に換気量を抑制し、さらなる節電を考えていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大で難しくなりました」と振り返るのは、兵庫県を中心にミクちゃんガイアなど32店舗を展開するタツミコーポレーションの李煥辰社長だ。そんな時、出会ったのが『smart air』と『clean air』だった。
李社長は、導入に際して『smart air』と『clean air』の仕組みやメリットの説明を受け、冷房効果を落とすことなく節電ができる『smart air』はコンセプト自体が他製品とまったく違うことを知った。
「オゾン灯を備えた『clean air』を導入することでコロナウイルス対策もできます。既存の空調設備を使い続けられ、しかも節電によって削減した電気代でイニシャルコストをまかなえてしまう。他と比較しようもない唯一無二のシステムでした」
すべての系列店32店舗で『smart air』を導入。ダクト式エアコンを導入している店舗は『clean air』も導入した。商業施設で1時間あたりに必要な換気量は、店舗容積の3杯分。タツミコーポレーションでは広さや天井の高さ、構造など店舗ごとの特徴に応じて、換気回数を最適化している。
『smart air』の禁煙モードは、喫煙時の換気量を100%とすると、30%を基本に運転。時間帯や曜日による稼働状況に合わせた運転を行うので、さらなる節電が期待できる。エアコンの冷房効果を低下させず、しかもオゾンの効果で安心・安全な空気を供給するのが大きな特徴だ。
換気口から吸い込まれた汚れた空気は、すべて屋外に排出するわけではない。一部は、室内機内部のオゾン発生装置でクリーンな空気に。そして、一部を排出して、屋外からの新鮮な空気を冷却、室内機の内部でクリーンな空気と混ぜ合わせてホール内に供給する。
「さらに室外機を洗浄することで、使用する電力量を10〜15%削減できます。薬剤できれいに汚れが落ちますが、きちんと中和剤を入れてから下水に流すので、企業としてコンプライアンス面でも安心できます」
タツミコーポレーションは近年、V Tuberの活動、本格的eスポーツ施設の開設、アイドルグループの育成、ミスジャパン兵庫県大会の主催など、時代の流れに即した新たな事業に積極的に取り組んでいる。兵庫から様々なアミューズメントを発信することで、多くの人がパチンコにふれるきっかけづくりになればというのが目的の一つだ。
「根底には地元を元気にしたいという気持ちもあります。コロナで、リアルイベントは実施できなくなりましたが、こうした時期だからこそ、たくさんの人を元気づけたり勇気づけるためにできることがたくさんあるのではないかと思っています」
李社長の想いを実現するためには、新型コロナウイルス対策を万全にし、地域のファンの安心・安全を守ることが欠かせない。企業に対する「信用・信頼」がなければ事業が成り立たないからだ。『smart air』と『clean air』最大の導入メリットは、この命題を担保してくれることにあるのかもしれない。
『smart air』『clean air』導入Report②
公楽(本社/岩手県盛岡市)
岩手県だからこそ万全の対策を
地域のリーディングカンパニーとして
一歩進んだ節電+除菌・殺菌対策
『WINS』を展開する公楽は、日本で最後まで「感染者0」を続けていた岩手県の盛岡市に本社を置く。節電のための『smart air』と感染対策のための『clean air』をいち早く導入したのは、「感染者がいないからこそどこよりも安心・安全な店舗でお客様に遊技してほしい」というオーナーの願いからだった。
換気回数を削減し節電する『smart air』は、元々3月中に導入する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の状況を見極めながら、導入時期を再検討することになった。
導入プランの中心となった営業統括部の藤原智貴次長は、「しばらくして、オゾン灯による除菌機能とUVC(紫外線)灯による殺菌機能を備えた『clean air』が実証試験に入ったと聞きました」と話す。
『WINS』全12店舗で5月末から『smart air』の順次導入を開始。空調の形状的に付加工事ができない数店舗を除き、除菌・殺菌機能を備えた『clean air』も導入した。工事は店休せずに、ほぼ1日で終了(室外機が多く洗浄に時間がかかる店舗は1日半)。空調設備はすべて従来のままで、イニシャルコストを大きく抑制することができた。
「未来のコト社さんにWeb会議システム『Zoom』で、機能や効果の説明をしてもらいました。非常にわかりやすく、社内での情報共有や決裁もスムーズでした。関係者全員が理解した上で導入計画を進めることができ本当に良かったと思います」
導入後、1時間あたりの換気量は、従来の2分の1から3分の1程度に削減できた。各店舗の責任者からは、「従来とまったく同じ感覚で使え違和感がない」という声が挙がるなど、使い勝手の良さも好評だ。オゾンに消臭効果があるため、喫煙が可能だった時に壁紙などに染み付いたニオイも気にならなくなったという。
つい最近まで感染者が0だった岩手県内では、新型コロナウイルス対策が十分ではないホールも見られるという。しかし、公楽では、自動検温システムを全店に設置するなど可能な限り万全な体勢で臨んでいる。
「徹底した感染対策は、私どものオーナーの“想い”に基づいています。それは、お客様をはじめ、社員やアルバイトスタッフとその家族が安心・安全でいられるようにという想いです。感染拡大当初から、オーナーがいち早く示してくれたこの想いに、全員が強く共感してモチベーションが上がり、様々な取組みが生まれました。感染者がいない、あるいは少ないからこそ感染対策を徹底すべきというのが、公楽で働く私たちすべての想いなのです」
岩手県内のホールが協力休業を行なったのは4月25日から5月6日まで。マスクが非常に手に入りにくかった時期で、公楽はマスク3枚に手紙を添えて登録会員に贈った。これもまた、“想い”の表れだ。
「他と同じ最低限のことで済ませるのではなく、一歩進んでお手本になるようなことを最初に手掛けるというのが公楽の企業姿勢。『clean air』の導入もその一環です。新型コロナウイルスの感染拡大はホール業界にとって大きな痛手ですが、新しい発想をする良い契機。これからも前向きに行動していきたいと思います」
『Smart air』『clean air』誕生のきっかけを二人の社長が語る
「Withコロナ期こそ前向きに考えよう」
「節電」と「香りによる空間演出」という異なる事業を展開している二社のコラボが、『smart air』と『clean air』を生み出した。二人の社長に共通しているのは、どんな時にでもポジティブに考えるという信念をもっていることだ。
「『smart air』と『clean air』を提供する未来のコトとピーサポート両社の位置づけは?」と聞くと二人の社長から異口同音に「パートナー」という答えが返ってきた。
未来のコトの中農社長は、「私は長年節電システムの開発・販売に取り組んできましたが、ピーサポートの真貴社長は香りによる空間演出をずっと手がけられてきた方。この二人が手を組んだら今までなかったような面白いことができると思ったのです」と話す。
ピーサポートは、フレグランスディフューザーを使った空間演出『Air Concept』をホールはもちろん、ホテルや商業施設に提供し続けてきた。近年は、日本最大級のファッションショー「関西コレクション」や人気アーティストのライブ会場での香りの演出でも知られている。
真貴社長は、「『smart air』と『clean air』の組み合わせで、換気量を減らしつつコロナ対策ができるシステムを作り上げたことがすごい」と中農社長の発想力に感心する。
「そのヒントはピーサポートさんから。ダクトを通してフレグランスを噴霧する仕組みをコロナ対策に当てはめたらどうだろうと考えたことが、製品化のきっかけでした」(中農社長)
『clean air』が発生するオゾンはガスなので、噴霧すればホールの空間全体に行き渡らせることができ、UVC灯は瞬時に殺菌ができる。この2つの機能の組合わせで、より確実なコロナ対策が可能になった。
「改正健康増進法の施行で、換気量を減らす節電システムへのニーズが高まっていました。ところが、新型コロナウイルスの感染拡大でトーンダウンしてしまった。普通なら諦めてしまうところですが、私たちは”それならば節電もでき感染対策もできる製品を“と前向きに考えたのです」(真貴社長)
節電という本来の目的を損なうことなく、万全のコロナ対策ができる『clean air』は特許を出願中。取得できれば名実ともにオンリーワンの存在となる。「今度は、ダクト式ではなく天井カセット式のエアコンの中に、オゾン灯とUVC灯を搭載する『clean air』の特許を申請します。旧式の小さなエアコンでも交換・廃棄せずに使え、除菌・殺菌ができる環境配慮型のシステムです」(中農社長)
多くの人々がコロナ禍で苦境に立たされている。しかし、こうした時こそ前向きに考えることが大切だ。節電のための『smart air』と感染対策のための『clean air』のコラボは、こうしたポジティブ思考から誕生した。人々を元気づけるために、次々と新たなアイデアが湧いて来る二人の社長に今後も注目したい。