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2017年05月18日
No.10000151

株式会社佐藤商会 執行役員 黒岩 禅
チーム力で成果を上げろ vol.4
質問を変えることで部下のやる気を引き出す

くろいわ・ぜん (株)佐藤商会TSUTAYA事業部マネジャー。20歳よりTSUTAYAの店長を任され、数々の実績から「伝説の店長」と呼ばれる。マネジャーとしても日本一の店長や店舗を輩出する。「売上を上げる!最高のチームをつくるシンプルな仕掛け」をテーマにしたセミナーは全国各地の企業から依頼を受ける大人気セミナーに。

成果が出ていない部下や失敗をしてしまった部下に対してどのように質問をしているでしょうか?

文=黒岩 禅

以前の私は、
「どうして、売上げが下がってしまったの?」
「どうして、期限が守れないの?」
「どうして、あんな失敗をしてしまったの?」
という聞き方をしていました。

成果の出ていない部下に「どうして?」と質問をすることで、原因を究明し改善しようとしていたのです。

私の質問に対して他人のせいにしたり言い訳ばかりするのです。言い訳ばかりする部下に「やる気あるんか!」と怒鳴りつけてしまったことも多々あります。そんなことでは、なんの問題解決にもなりませんし、成果も上がりませんでした。なによりも、部下のやる気をそいでいることに悩みました。

そんなとき、「黒岩君、それは質問じゃなくて詰問だよ」と上司に言われ気がつきました。自分自身では「質問」のつもりでしたが、部下にとっては詰問だったのです。

「どうして?」と質問をし、部下を責め厳しく問いただしていたのです。まさに詰問です。追いつめられた部下は必死に自己保身に走り「言い訳」ばかりしていました。それは、上司の私の質問の仕方に問題があったのです。

現在の私は、少しだけ質問の仕方を変えています。「どうして?」を「どうしたら?」に言い換えてみました。
「どうして期限が守れないの?」を、「どうしたら期限が守れるかな?」と言い換えたのです。それだけで、言葉が明るくなったような感じがします。

「どうして?」には、部下を突き放した感じがしますが、「どうしたら?」には、上司が部下と一緒に考えようとしている姿勢が感じられます。

質問を、少し言い換えるだけで部下のやる気を引き出せるのです。なぜなら、「なぜ失敗したんだ?」は過去を問う質問ですが、「どうしたら失敗しないかな?」は未来を問う質問です。未来の話をするからやる気が引き出るのです。

「なぜ?」という言葉も、「何が?」に言い換えてみると印象が変わります。
「あんな失敗をしたのは、なぜですか?」よりも、「何ができていれば、失敗しないかな?」と質問してみるのです。質問を言い換えるポイントは、質問の焦点を過去ではなく未来に当てることです。未来に焦点を当てる質問をするコツは、質問を「次は」から言い始めることです。

「次は、どうしたら失敗しない?」「次は、何に注意したら失敗しない?」とするのです。いかがでしょうか?「次は、なぜ失敗したんだ?」なんて質問にはならないですよね(笑)。

質問の答えを聞く姿勢もとても大切です。ポイントは「答えを待つ」ことです。部下に「ゆっくり考えて良いよ」と一言添えてあげるのもいいですね。
私はせっかちなので、部下の答えが遅いとせかしていました。

答えをせかしてしまうと、部下は時間に追い詰められて「言い訳」モードになってしまいます。これでは質問を言い換えた効果もなくなります。答えを聞くときは、相手の時間の流れに合わせることが大切です。

質問の答えは、部下にメモをとらせることをオススメします。手帳などに書き留めさせて定期的に見返す仕組みをつくると良いですね。
私の経験ですが、多くの部下は、次のときには忘れているのです(笑)。


黒岩禅の仕事楽
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