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2017年07月18日
No.10000229

パチンコ・パチスロ参加者の他のレジャーへの参加傾向
パチンコファンは各種レジャーに積極的
中央競馬やカジノ参加率は全体の3倍

アミューズメントジャパンが実施した大規模な全国調査の結果、パチンコ・パチスロ参加者は中央競馬参加者の約4割を占めているなど他の娯楽系レジャーの参加率が高いことが分かった。パチンコ・パチスロ参加者の他のレジャーへの参加傾向を分析した。

弊社は今年1月中旬に全国の18歳~79歳の生活者男女を対象にアンケート調査を実施し、主要なアミューズメント系レジャーの参加実態や今後の参加意向を調べた。

昨年1年間に主要な娯楽系レジャーに参加した(1回以上遊んだ)人の割合は、パチンコ・パチスロが12.4%、中央競馬が9.3%、宝くじ・toto等が28.5%、ゲームセンター・ゲームコーナーが16.0%、オンラインゲーム(アイテム購入など有料プレイ経験者)が6.1%、海外のカジノ(オンラインを含まない)が0.9%だった。

パチンコ・パチスロプレイヤーが、各レジャーにどの程度参加しているのかを調べたところ、いずれについても調査対象者全体の2倍以上の参加率で、他レジャーに非常にアクティブだということがわかった。

パチンコ・パチスロプレイヤーが、各レジャーにどの程度参加しているのかを調べたところ、いずれについても調査対象者全体の2倍以上の参加率で、他レジャーに非常にアクティブだということがわかった。

例えば、パチンコ・パチスロプレイヤーの中央競馬参加者率は31.4%(全体の3.4倍)、宝くじ・toto等は50.3%(全体の1.8倍)、ソシャゲ・オンラインゲーム(アイテム購入など有料プレイ経験者)は16.9%(全体の2.8倍)。海外のカジノで遊んだことがある人は全体の0.9%にすぎないが、パチンコ・パチスロプレイヤーでは4.0%と3.4倍の高さだ(図表1)。



パチンコとパチスロを同程度に遊んでいる「PS半々派」のアクティブさは特に顕著で、中央競馬、オンラインゲーム(有料)、海外のカジノの参加率は、パチンコ派やパチスロ派よりも高い。


今後の意向から参加人口を読む

パチンコ・パチスロを今後も続けたい人(継続意向者)と今後試してみたい人(新規参加意向者)の割合の合計は全体9.2%で、現時点の参加者率を3.2ポイント下回った(図表2・3)。これは参加者が減少に向かうことを示唆している。ただし、昨年の調査でも同様に参加者減少の兆候が見られたが、参加者人口はほぼ横ばいだった。やめるつもりでも、実際には遊技を続けている人が4割近くいる。すぐには遊技をやめずに、頻度を落としながら徐々に離れていくようだ。





参加者と「継続意向者率+新規参加意向者率」の差が大きかったのは30代。次いで50代、40代。特にこの年代の参加者人口の減少が速いペースで進むことが懸念される。業界としてもホールとしても、30代~50代の現プレイヤーの離反を食い止めることが、目下の最重要課題と言えるのではないか。

他のレジャーを見ると、中央競馬は「継続意向者率+新規参加意向者率」の合計が参加者率を上回っており、人気の底堅さを裏付けている。

特に若年参加者の減少が予想できるのがゲームセンター・ゲームコーナーだ。現時点の20代の参加者率が30.7%なのに対して、「継続意向者率+新規参加意向者率」の合計は21.0%と大幅に下回った。スマホや家庭用ゲーム機に押されている状況を反映していると言えそうだ。