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2017年07月27日
No.10000242

特集 コミュニケーションを活性化
チーム一丸で目標達成!
企業運動会の効果とは!?

チーム一丸で目標達成!
企業の一体感を生み出す手法として運動会を導入する企業が増えている

コミュニケーションの改善と、企業の一体感を生み出す手法として企業運動会が注目されている。企業運動会の効果を年間200社以上の企業運動会を企画・運営する運動会屋代表の米司隆明氏に聞いた。


企業運動会が見直されている。以前からあったレクリエーションとしてではなく、組織改革の手段として採用されているのだ。

そもそもスポーツは、人間の根源的な欲求である”体を動かす“を満たすとともに、爽快感や達成感、他者との連帯感など精神的な充実が得られるとされる。さらには、体力の向上やストレスの発散、生活習慣病の予防など健康維持にも役立つのだ。

特に、運動会は他のスポーツに比べ、勝敗が年齢や性別、基礎体力に左右されず参加しやすい。大縄跳びや綱引き、ムカデ競争などは、誰もが学生時代に経験しているため、ジェネレーションギャップも生まれにくい。また、野球やサッカーなどと違い、大人数が同時に競技を行えるため、大企業であっても社員が一堂に会しやすい。



同僚の意外な一面を見ることで共感や親しみが生まれるのも運動会の良さだ。例えば、「普段はおとなしい同僚が物凄く足が速くてびっくりした」「総合職の女子社員のAさんが、気付いたら大縄跳びを仕切っていた」「普段は怖い上司の笑顔を初めて見た」などが挙げられる。一生懸命だからこそ、普段とは一味違う一面が垣間見えイメージの向上につながる。

つまり、企業運動会を実施することにより「コミュニケーション不足の解消」「他部署との交流づくり」「チームワークの醸成」「組織の一体感の獲得」「健康増進、メタボリック対策」「離職の低下」などの効果が期待できる。

種目にはそれぞれ違った効果がある。例えば大縄跳びは、全員で息を合わせてジャンプをする必要がある。そのため、回数を飛ぶためには前後の人との距離感や飛ぶタイミングを話し合わなければならない。目標を達成するために、作戦を立てて共に実行する。つまり、共闘することで社員が今まで以上に仲間意識を感じるようになる。



ムカデ競争は、リーダーシップが求められる種目。並び順や掛け声が重要な種目のため、いかにリーダーがチームをまとめるかが勝敗を分ける。率先してまとめ役を買って出る人がいれば、良い成績が残せる。

運動会屋の米司代表が「特にコミュニケーションの促進につながる」と言うのが「借り者競争」だ。
「企業運動会の借りモノ競争では、借りるのは『物』ではなく『者』にするとさらに効果は高まります。例えば、お題を「尊敬する上司」「感謝している同僚」にすると、信頼関係が明確になり選ばれた人と選んだ人の距離は近くなります。また、気付かなかった同僚の想いに気づくこともあります」

運動会屋の米司代表


セクショナリズムの払拭へ

企業規模が大きくなるにつれ問題になってくるのが、いわゆるセクショナリズムだ。本来ならば、専門部署で分業することで効率化を図ることが目的だったものが、逆にそれぞれの部署の都合などを優先させてしまい、結果的に非効率になってしまうことが往々にして起こってしまう。

そこで、運動会では部門を隔てたチーム構成を意識する。運動会を通して関係が築ければ、日常業務でもコミュニケーションが取りやすくなり、各部門の協力体制ができやすくなる。逆に経営層が部門内の結束力が足りないと感じている場合、チーム構成を部門や店舗のメンバーで構成する。

実際に運動会を導入した企業の声を紹介しよう。
「上下間のわだかまりが解消された」
「仲間意識を再確認できたことで、離職率が下がった」
「別フロアで交流がなかった者同士が会話をするようになった。運動会をきっかけにフットサルサークルが発足しました。運動不足が改善されました(笑)」
「同僚や上司の思いがけない一面をみることができた。親近感が湧いたことで、話しやすくなりました」
「若手の鈴木君は、運動会の実行員をしたことで仕事にも自信が付いたみたい。今までにないくらい生き生きと仕事をこなしてくれています」

期待する社員に運営や企画を任せることも、社員教育につながる。女性活躍推進を考える企業であれば、企画・立案から女性リーダーに任せるのも手だ。

社内行事を女性リーダーが手がけることで社内の認知度がアップする。さらに、企業運動会を成功させることで、リーダーとしての自信を持たせることもできる。

若手を育成したいならプロジェクトチームを若手で構成する。運動会は、本番までの準備として、社内のスケジュール調整や上司との交渉、稟議を通す必要がある。また本番は、大勢の社員を取り仕切るため、大きなプロジェクトを動かすノウハウを学ぶことができる。





*続きは月刊アミューズメントジャパン8月号「特集 コミュニケーションを活性化」をご覧ください。

同特集ではほかにも、パチンコホール企業が行っている社員同士のコミュニケーションを活性化させるための施策を紹介しています。
◇クラブ活動……趣味を通した相互理解で垣根を超えた関係づくり(シティコミュニケーションズ/神奈川県横浜市)
◇サンクスポイント交換制度……「ありがとう」を添えて社員同士でポイントを交換(善都/愛知県豊田市)