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2017年11月13日
No.10000381

アミューズメントジャパン調査
レジャー志向派は環境重視
ファンがホールを選ぶ基準

ファンがホールを選ぶ際、重視していることは何か。本紙は8月下旬、最新の遊技動向を調査するために、パチンコ・パチスロポータルサイト「P-WORLD」と共同でアンケートを実施した。その結果、プレイする遊技機の違いや遊技の捉え方によって、ホールを選ぶ理由に違いがある傾向が見て取れた。

調査ではファンがホールを選ぶときに重視するであろう項目を複数提示。当てはまるものを複数回答で聞いた。なお「打ちたい遊技機が選べる」「勝てる期待感がある」など優先順位が高くて当然と思われる項目は、今回の調査では除外した。また内容によって、①ホールの改善努力で状況を好転できること、②オープン後に容易には変更できないことやファンの心象の二つに分けている。

分析ではまずファンがプレイする遊技機別に、主にパチンコを遊技する「パチンコ派」、パチンコとパチスロの両方を同等に遊技する「パチンコ・パチスロ半々派」(以下、PS半々派)、主にパチスロを遊技する「パチスロ派」の3層に分類した。

パチンコ派とパチスロ派を比べて大きな差が見られた項目は、「台と台の間が広いなど、ゆったりしている」と「情報公開が充実している」だった。前者はパチンコ派の方がパチスロ派よりも4.3ポイント高く、後者はパチスロ派がパチンコ派よりも5.1ポイント高い。また、「たばこ臭くない」の割合にも違いが見られ、パチンコ派の方がパチスロ派より4.0ポイント高かった。



続いて遊技の捉え方として時間消費を重視する「レジャー派」と見返りを重視する「リターン派」でファンを分けると、パチンコ派はパチスロ派よりも、遊技を時間消費型のレジャーとして捉える人の割合が高かった。そのため、パチンコ派の方が遊技環境を重視しているようだ。

一方、パチスロ派はほかのパチンコ派、PS半々派に比べて、遊技で勝ちにこだわるリターン重視派の割合が高い(32.8%)。そのため立ち回りなどの参考にしようと、充実したデータ公開などがあるホールを選ぶ割合が高くなったとみられる。

またホールの努力が及ばない範疇の項目で、パチンコ派はパチスロ派よりも「お客さんがたくさんいる」ことを挙げる人の割合が高かった。パチンコ派はホール空間全体の雰囲気もホール選びの際に考慮していることがうかがえる。



ホールの改善努力で状況を好転できる項目の中では、レジャー派ほど台間の広さや出玉共有・台移動、貯玉・再プレイが来店理由になると回答した人の割合が高かった。このことからはレジャー派が再来店する傾向が高いことや、1日の中で多機種を回遊する傾向が高いことを前提としていることがうかがえる。快適で便利に過ごせる遊技環境を整えることが、レジャー派ファンの取り込みに有効と言えそうだ。



調査概要
■アンケートは8月30日から9月7日までの間、パチンコ・ポータルサイト「P‐WORLD」のトップ画面からアンケート画面に誘導して実施。パチンコ・パチスロファン4433人から回答を得た。
■回答者4433人の属性は男性90.9%、女性9.1%。年齢のボリュームゾーンは30~39歳。インターネットを利用した調査のため、回答者は「ネット利用者」に限定されている。回答者のイメージは「PC、スマートフォンでインターネットを利用する情報収集に熱心なファン」であるため、その点を考慮して調査結果を見る必要がある。スマートフォン利用者は87.6%。