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2020年04月26日
No.10001677

ホール企業が休業中にやるべきこと
[コラム]文=林秀樹(アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社 代表)

大学卒業後名古屋市の遊技機販売商社に入社し3年間勤務。その後、長野県松本市のパチンコホール経営企業に転職し10年間、遊技機管理および店舗責任者、のちエリア責任者として勤務する。2006年、「新しい視点でパチンコ業界にかかわりたい」との想いを持ち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所に入社。2012年に独立しアミューズメントビジネスコンサルティング株式会社を設立。

全国への緊急事態宣言の発令後、これまでに37の都道府県で休業要請が出されています(4/24現在)。先行した7都府県以外の地域では突然の営業自粛となった店舗も多く、「どうすればいい? 何をすればいい?」と動揺があるかと思います。今、現場を預かる役職(幹部)と社員さんに「休業期間に取り組んでほしいこと」をお伝えさせていただきます。

(1)幹部がやるべきこと、考えるべきこと
役職(幹部)にしてほしいのは、「社員さんの不安の解消」です。休業することで社員さんには「ホントに休んでいるけど会社は大丈夫なのか」、「この先の生活は大丈夫なのだろうか」というような不安があります。

この不安の払しょくには、会社は大丈夫であることを説明し、また休業中の給料の保証についても明確にすべきです。それが勤務時の100%でないにしても明確にすることで社員さんは安心感が得られます。

また、役職(幹部)としては「営業再開後」もこの時期に考えておいてほしいです。いつから再開するのか、自粛が延長されたらどうするのか、コロナと共存する社会(withコロナ社会)でのパチンコ店の存在意義は何なのかなど、未来への展望を考えてほしいです。

withコロナ社会では今と同等の行動の自粛が求められると思います。その外部環境で売上と集客の向上を図るには地域社会の理解も必要でしょう。これまでのパチンコ店のパラダイム(考え方を支配する認識の枠組み)を変換することになると思います。
 
(2)社員さんにしてもらうべきこと
これまでシフト勤務のために、社員同士が同じ時間を共有することが難しかったのですが、今はそういった時間を取ることができるはずです。この機会に社員教育や研修(Off-JT)、また社員さん同士の対話機会を作るというのもアリだと思います。もちろん3密には十分に注意を払う必要があります。 

今回の新型コロナウイルス対応では休業中の職業訓練に関して対象が緩和されており、休業で休んでもらった社員さんへの教育訓練をした場合も支給対象になります。(一日2,400円、4/1~6/30の期間限定)

また出社しない社員さんには毎日の検温と移動履歴のメモを課しておくとよいです。「もしも」のときにスタッフの移動履歴があると濃厚接触者がすぐに把握できるので、スタッフの体調管理も含めて、
・発熱、咳、喉の痛みの有無
・徹底した外出歴
を記録してもらうとよいです。所定のフォーマットなどなくともそれにこだわる必要なく、記録をすることが大事です。

(3)社員さんに守らせるべきルール
何のために休業しているのか。それは「感染拡大の阻止のため」です。出社しない、または出社しても時短勤務なので、社員さんにはこれまでよりもプライベートな時間が増えることになりますが、そこで街に出かけたりしていては何のための休業かとなります。不要不急の外出自粛を徹底指導し、「絶対に感染しないこと」を強く指導する必要があります。
 
休業しなければならなくなったのは外部環境要因ですが、外部環境は捉え方次第で脅威にも機会にもなります。休業による機会は「時間という経営資源が得られたこと」と考えましょう。社員さんとの対話の時間、営業戦略を考える時間、設備メンテナンスの時間、この時間をどのように活用するかで5月7日以降の、withコロナ社会での地力の差が生まれることになると思います。