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2020年05月11日
No.10001715

藤田宏 エンタテインメントビジネス総合研究所 代表
休業中こそ社員研修 ~教育訓練加算金のポイント

大学卒業後、経営コンサルティング企業に入社。コンピュータシステムの設計構築、海外事業展開企画、プロモショーン戦略立案などに従事。1992年エンタテインメントビジネス総合研究所の設立とともに入社。1998年より代表取締役。社内教育・人事制度、マーケティング業務、コンピュータシステムの企画・設計、経営計画立案、実施などのコンサルティング業務に従事。 PCSAの調査・研究分野のアドバイザー。

緊急事態宣言が続く地域では大多数のホールがまだ休業を続けています。残り少ない休業期間中にぜひ実施していただきたいことが、オンラインでの社員研修です。

国の施策として「働く人々を守る」ために、「雇用調整助成金」という制度があることはすでにご存じのことと思います。今回の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、この制度に関して特例措置が出されたことも、ご存じの方が多いでしょう。今回はその特例措置については割愛し、「教育訓練加算金」に絞ってご説明します。

「教育訓練加算金」は、従業員を休ませるが、単に休ませるのではなく、せっかくの機会にスキルアップの機会として、教育訓練を積極的に行ってくださいという趣旨で、教育訓練を行った場合に、通常の助成額にプラスして出される加算金です。この制度は、特例措置以前の通常時の制度でもありました。しかし、今回の特例措置において、幾つかの変更点がありますが、その中で注目すべき3点を取り上げます。

1 加算金額が増額
通常は、1日あたり1200円ですが、特例措置では、中小企業は、2400円と倍額となりました(大企業は、1800円)。また、助成対象の上限日数(年間100人日)が、4月1日~6月30日においては、この上限日数の対象から除外されたこともあり、活用の幅が拡がりました。

2 学習形態についての緩和
これまでは「研修受講者が計画書で指定された場所に集まり研修を実施する」という制限がありましたが、インターネット等を利用した自宅での学習も対象となることに変更されました。これにより、研修の自由度がかなり高くなります。場所や手法の制約がかなりなくなります。

3 対象内容の拡大
これまでは、研修内容が職業に関連する知識や技術の習得・向上を目的としたものと認定されるハードルの高さが一つの課題でした。これが拡大され、接遇・マナー研修、パワハラ・セクハラ研修、メンタルヘルス研修などの職業、職務の種類を問わず、一定の知識・ノウハウを身につける教育訓練も対象とするとなりました。

このような特例措置を活用して、今だからこの次への躍進に向け、人材力を高めるチャンスです。休みが続き、生活リズムの維持が難しくなっています。そのような状況だからこそ、自宅においても、決まった時間に決まった活動を行い、生活のリズムを維持できる、研修機会の提供は、若い社員にとっては、とても有用です。また、普段は業務優先でやりたくても手が回らなかった分野の研修も、この機会に十分時間を取って実施できます。ぜひ、人材力アップを実行してください。