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2020年05月02日
No.10001700

依存問題電話相談 問題抱える本人の4割が29歳以下
RSN 2019年度電話相談事業報告

依存問題電話相談 問題抱える本人の4割が29歳以下

ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)が4月に公表した2019年の電話相談事業報告書によると、2019年通年の総相談件数は5222件で、2006年4月の開設からの累計件数は3万6213件になった。

5222件のうち初めて電話をかけてきた相談者(初回相談)による相談件数は3203件。本記事ではこの初回相談のデータを抽出した分析結果を紹介する。

初回相談3203件のうち、相談者自身がパチンコ・パチスロによる問題を抱える「本人」だったケースは2662件(83%)。家族・友人・知人からが534件(17%)だった。

本人からの電話相談2662件のうち男性が2222件(83%)、女性が440件が(17%)で、男女比はおよそ8対2。これは遊技参加者の男女比をおおむね反映している。年代分布は多い順に20代(33%)、30代(24%)、40代(21%)で、年代が上がるにつれて構成比が下がる。

本人の就業形態は、男性では59%が正社員・契約社員などの「常勤」。派遣・アルバイト・パート・就労継続支援利用者などの「非常勤」は12%。計71%が就労者だった。女性では「非常勤」が35%、「常勤」が18%。いわゆる専業主婦であることを示す「家事」が23%。これら相談者の就労形態の構成比は、日本の就業状態の構成比をおおむね反映しており、ある特定の就労形態の人が特に相談につながりやすいということはないようだ。


収入形態を聴き取ることができた2405件のうち、収入形態が「生活保護費」であると回答した相談者は113人(5%)だった。 


初回相談本人の75%
「やめる方法知りたい」


本人がRSNの電話相談に至った経路で突出して多かったのが「ホール内ポスター」で42%、次いで「インターネット」で23%。ホールが実施している「折込チラシ」「配布物」「貼付ステッカー」「配布ティッシュ」「ホール関係者」は合計して219件(8%)にとどまった。日遊協が昨年11月に実施した「ホール来店客調査」の中でRSNの相談窓口告知ポスターの認知度を調べているが、18歳~29歳層および30代層においては8割近くがこれを認知していた。RSNの報告書では「ホール関係者」が電話相談に至ったきっかけになったケースが24件あり、「安心パチンコ・パチスロアドバイザーの勧めによって電話相談につながる件数が増えている」とされている。日遊協の「ホール来店客調査」によると男性の18歳~29歳層および30代では安心パチンコ・パチスロアドバイザーの認知率は約6割、女性の18歳~29歳層および30代では約5割だった。

相談段内容は「知りたい」と「話したい」に大別でき、本人の初回相談2662件のうち「知りたい」に該当するものが2458件、「話したい」に該当するものが540件だった。

知りたい内容で最も多いのが「やめる方法」で2005件。本人からの初回相談の75%がこれに該当する。次いで多いのは「適度に遊ぶ方法」で195件(7%)。

話したい内容で最も多いのは「当事者(=自分自身)に対する感情」で340件(13%)。パチンコ・パチスロをやめたくてもやめることができず、予定よりも多くの金額や時間を使ってしまった自分自身への怒り、憤り、やるせなさといった感情が吐露された場合がこれに該当する。


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