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2024年11月25日
No.10004624

ホール企業と、ともに成長を|おそうじ本舗

ホール企業と、ともに成長を|おそうじ本舗
おそうじ本舗事業部の杉本次長(左)と橋本部長(右)

注目企業レポート
HITOWAライフパートナー

ハウスクリーニングは
ホスピタリティ事業


フランチャイズビジネスで全国に1750店舗を展開するハウスクリーニング業界大手の「おそうじ本舗」。これまで個人オーナーを中心に加盟店を増やしてきたが、コロナ禍を経てさらに成長する市場で企業オーナーの参入による一層のシェア拡大を目指す。そこで同社がパートナーとして秋波を送るのがホール経営企業。共通するワードは地域密着、そしてホスピタリティだ。

「おそうじ本舗」を展開するHITOWAライフパートナー(東京都)は1997年に創業。「家族と暮らしを支える」という企業理念の下、ハウスクリーニング事業の「おそうじ本舗」を立ち上げた。現在では家事代行、訪問医療マッサージ、介護、保育などに事業を拡大。フランチャイズビジネスに特化した成長戦略を描く。

グループの中核事業である「おそうじ本舗」は当初、直営店のみでスタート。その後ビジネスモデルを確立して2000年からFC展開を始めた。現在は1750店舗のすべてがFC店舗で、直営店は運営していない。

同社が手掛ける「ハウスクリーニング」は、清掃業界では「専門清掃」と言われている。主に分解を伴う清掃で、同社が手掛けるのは家庭内のエアコンや台所、換気扇、風呂場など、普段は手を付けない専門性の高い清掃だ。

ハウスクリーニング市場は右肩上がりで成長している。富士経済ネットワークスによればその市場規模は2000年で1820億円。さらに拍車をかけたのがコロナ禍だった。おそうじ本舗事業部の橋本浩紀部長はこう話す。

「コロナ禍での衛生感度の高まりや、家ごもりの生活で、家庭内掃除に人々の目が向いたことで弾みがつきました。いまでは若い世帯のご家庭からの注文も増えています」

こうした需要増を受けて新規参入する企業も増加。営業手法がWebマーケティングに移行したことで、ハウスクリーニングの認知度が更にアップ。加速度的に市場が拡大している。

市場の活況を受けて「おそうじ本舗」のオーナーも個人から企業へと移行しつつある。最近では本業以外での多角化や業種転換を目的とした企業からの問い合わせも増えているという。

「今後は資金力のある企業オーナー様に、個人オーナーではカバーしきれない広い商圏をお任せしたいと考えています」(橋本部長)


ホールでのスキル活かせる親和性

そんな同社が、いまFCオーナーとして熱い視線を注いでいるのがホール経営企業だ。「おそうじ本舗」のビジネスモデルでは「接客力」や「ホスピタリティ」が備わったヒューマンリソースが欠かせない。ホールで働くスタッフには、その資質が十分に備わっていると考えているからだ。ホールの現場で働いた経験がある橋本部長はその可能性を大いに感じている。

「学生時代にホールで4年間アルバイトをしていて、身だしなみや笑顔での接客などのスキルを叩きこまれましたから(笑)。企業様にご加盟いただくときに大事なのは、お互いがウィンウィンになれること。その点、ホール企業様とは親和性があると感じています。生活に身近な部分で、地域密着という視点もお持ちです。優れたホスピタリティをお持ちの人材もたくさんいらっしゃる。非常に親和性があり、パートナーとしてお互いでシナジーが生まれる業界ではないかと思っています」

すでにホール企業の加盟実績もあり、その相乗効果を実感している。

「正直なところ、清掃は練習すれば誰でも上手くなります。それ以前に、お客様にとっては、知らない人が家の中に入ってくるわけですから、家に入ってきた時の印象や挨拶、説明時の会話などに、お客様が価値を感じていただけることの方が大切です。この人なら大丈夫と思っていただければ、必ずリピートしてくださいますから。ホールの現場で経験を積まれた方なら、そのスキルを存分に発揮していただけると思っています」

オーナーに寄り添うFCモデル

では、「おそうじ本舗」のFCモデルはどのようなものなのか。杉本昌俊次長によると、加盟の際の初期投資は約400万円。その中には加盟金と開業前3週間の研修費用、初期セットと呼ばれる掃除の資機材や洗剤の費用なども含まれる。開業後のロイヤリティは広告分担金などを含めて月額固定で10万円程度。開業後はスーパーバイザーがしっかりと寄り添ってサポートしてくれる。

「ロイヤリティは固定なので、売上げがどんなに伸びても変わりません。定期的に行うオーナー様同士の交流会で、規模が大きい加盟店さんからは固定ロイヤリティはありがたいと言われますから(笑)」

開業半年未満の加盟店を除く全加盟店の年間平均月商は100万円強。個人オーナーも含まれた数字なので、法人オーナーであればさらに大きな売上があるという。

集客に関するサポート体制も加盟店側に配慮した内容だ。公式サイトから申し込みがあると、本部が利用者の所在地や清掃の希望日時などを聞き、なるべく近くの店舗を紹介する。現在では注文の8割以上がWeb経由。本部からの紹介の場合、加盟店は初回売上の30%を紹介料として本部に支払うが、次回以降はその必要がない。

「おそうじ本舗」の加盟店は北海道から沖縄まで全国に及ぶ。テレビCMなども全国区で放映しているので、そのブランド力が大きな力になる。

すでに「おそうじ本舗」に加盟したホール企業や、ホールで働いていた社員が退職して個人で加盟したオーナーは、ビジネスが順調に成長しているという。同社ではこんな思いを抱いている。

「パチンコ業界の市場規模が縮小しているなかで、地域密着のビジネスをこれからも続けていきたいとお考えのホール企業様の事業多角化のパートナーとして、ぜひおそうじ本舗を選んでいただき、ともに成長していきたいと考えています。業界として、それぞれの地域で交流ができればと思っています」(橋本部長)


文=アミューズメントジャパン編集部
※月刊アミューズメントジャパン2024年12月号で掲載した記事を転載しました。


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