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2018年08月28日
No.10000786

低貸台数割合 島根、京都、石川で急拡大
過去3年間の変化を分析

ピーワールド・インサイトが集計した設置遊技機に占める低貸玉営業.低貸メダル営業の台数割合が、島根、京都、石川で過去3年間で大幅に増加したことがわかった。


パチンコポータルサイトP-WORLDに登録された9421店の2018年6月末時点の情報を集計したピーワールド・インサイトのデータをもとに、本紙が過去3年間の変化を調べた。


パチンコ低貸台数割合が最も増えたのは島根で9.3ポイント増加。次いで京都、石川、福岡、沖縄。パチスロ低貸台数割合が最も増えたのは沖縄で3.9ポイント増加。次いで京都、栃木、宮城、石川。逆に、山形、愛媛、青森はこの3年間でパチンコの低貸台数割合はほとんど増えず、パチスロに関しては低貸台数割合が減少した(図1)。島根、京都、石川は、低貸玉営業台数割合、低貸メダル営業台数割合のいずれも、大きく増えている。

本紙8月6日号で報じたが、今年6月末時点でパチンコ低貸台数割合が最も高かったのは佐賀で62.7%。次いで宮崎(60.8%)、鳥取(60.6%)。パチスロ低貸台数割合が最も高かったのも佐賀で37.6%。次いで鳥取(34.1%)、宮崎(33.7%)。


各都道府県のパチンコの低貸台数割合とパチスロの低貸台数割合は、「パチンコ低貸台数割合が高い地域はパチスロ低貸台数割合も高い」という関係があり、今年6月末時点の値による相関係数は0.9と非常に強い(図2)。



そこで、パチンコ機に着目し、過去3年間の設置台数の変化(※)と、過去3年間の低貸台数割合の変化によって都道府県を4象限にプロットした。図3の通り、島根、石川、岐阜などは、パチンコ設置台数はほぼ変わらず、低貸台数割合が増えた。対して、京都、鹿児島、福岡などは設置台数が減る中で、低貸台数割合が増えた。

仮説ではあるが、ゾーン②の府県では次のようなことが起こったのではないか。ホールが地域の市場に合わせて4円営業台数を減らし低貸台数を増やすことで、その地域の低貸パチンコ営業が飽和。耐えかねた低貸営業店が廃業し、低貸化が進み設置台数も減少した。

一方で、ゾーン③の都県は地域のパチンコ設置台数が減少しながら、低貸台数割合がほぼ変化していない。ここにある茨城、群馬、和歌山、新潟、静岡などはパチンコ低貸台数割合が50%に近い、4円貸しと低貸の台数が拮抗する県。4円貸遊技機と低貸遊技機が同じペースで市場からなくなっているということだ。

ゾーン④に該当する県は過去3年間に設置台数がほぼ変化なく、また、低貸台数割合も変化していない。人口減少、参加率減少という流れの中では、これから低貸台数割合が増加しゾーン①に移行し、その後、設置台数減少が起こりゾーン②か③に移行すると考えられる。

※データ提供:ピーワールド・インサイト




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