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2019年07月04日
No.10001266

ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク
依存問題 2018年の電話相談5795件
RSN開所以来累計3万991件

ぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)は2018年にRSNが対応した電話相談の概要をまとめた。報告書によると、昨年1年間の相談電話の総件数は、前年より872件多い5795件だった。2006年の開所以来の累計相談件数は3万991件になった。

RSN(西村直之代表)の報告書では、RSN沖縄事務所が16時以降の延長時間の相談電話も受けることになった2018年10月から12月の3カ月間に、RSN沖縄事務所(沖縄事務所内のRSN支援室を含む)が受けた1471件の相談電話を対象にして、相談内容や相談者を分析した。

RSN沖縄事務所が受けた相談電話1471件の通話時間は、30分以上が23・9%、20分~30分未満が21・3%、10分~20分未満が26・2%、10分未満が28・5%という分布だった。
この電話相談のうち初回電話936件の内容を、相談員に対して感情を吐露する「話したい」と、相談員から情報を聞く「知りたい」に二分すると、「話したい」に分類される内容を含む相談電話は21・9%(189件)だった。「話したい」の内容をさらに分類すると、最も多かったのは「ぱちんこに関連した問題を抱える当事者に対する感情」だった。「知りたい」に分類される内容を含む初回相談電話は70%(652件)で、ぱちんこに関連する問題を抱える本人からの電話の場合は「やめる方法」を、家族や友人・知人からの相談の場合は「やめさせる方法」を知りたいが、7割を占めていた。なお、「ぱちんこ」はパチンコ遊技機だけでなくパチスロ遊技機も含む。

初回の相談者のうち「本人」は82・9%、「家族・友人」が16・8%、「援助者」が0・3%。相談者自身がぱちんこに関連した問題を自覚する「本人」(776件)の性別は、男性が81・4%で女性が18・6%。年代の分布で最も多いのは「20代」で34・8%、次いで「30代」で23・6%。20代~40代で全体の8割を占めた。



本人からの初回相談776件のうち遊技頻度について聴き取ることができた相談(486件)を分析すると、週2回以上の頻度で遊技している相談者が約9割を占めた(図参照)。同様に、1カ月の遊技金額(失う金額)について聴き取ることができた相談(403件)を分析すると、「10万円以上」が34・5%を占めた。その一方で、少数ではあるが、「お金を失っていない」(2・7%)や「1万円未満」(1・7%)という少額の遊技金額で問題を感じて相談につながる人もいた。





電話相談では、本人からの初回相談776件のうち408件で、ぱちんこ以外の問題の有無も聴き取ることができた。ぱちんこ以外の問題が並存していた本人相談者は39・5%で、その内訳(複数回答)では「狭義の精神障害」(56・5%)が最も多く、次いで「アルコール」(7・5%)だった。また、本人からの初回相談で、相談時における借金の有無について聴き取ることができた628件のうち、「借金がある」相談者は51%だった。

相談者(初回・本人)の遊技が問題化した年齢で最も多いのは20歳で、18歳から30歳までに集中している。年代別に、遊技が問題化した年齢、問題化するまでの期間などの平均値を見ると、10代や20代といった若年層では、遊技を開始してから問題化するまでの期間が短いだけでなく、問題化してから相談につながるまでの期間も短いという傾向が見られる。

本人がRSNの電話相談に至った経路で突出して多いのが「ホール内のトイレ等に貼付された啓発ポスター」(43・4%)で、次いで「インターネット」(25・4%)だった。啓発ポスターはRSNの開設以来一貫して、問題ある本人からの電話相談につながる最も多い経路。今後も最も有用な広報・啓発の手段だと言えよう。

本人からの初回相談776件のうち、RSNへの相談以前に別の機関・団体に相談した経験が「ある」と回答したのは9%で、「ない」と回答したのは71%。このことから報告書は、「RSNの電話相談が、ぱちんこ遊技が問題化していることを自覚した多くの相談者から最初の相談先として選ばれていることを示している」としている。

RSNは問題を抱えている本人、その家族・友人、援助者のニーズに応じて、相談者が利用可能な公的機関や民間団体など、地域の「社会資源」に関する情報を提供している。しかし、18年10月から12月の初回相談936件のうち「紹介先なし」(60・5%)のケースが最も多く、「ギャンブラーズ・アノニマス」を紹介したケースが13・7%、「精神保健福祉センター」を紹介したケースが9・1%だった。本人からの初回相談に限っても、「紹介先なし」は61・9%で、「ギャンブラーズ・アノニマス」を紹介したケースは16・2%だった。

RSNの電話相談事業では、相談員はまず、相談者の話したい内容をじっくりと聴き、共感的に理解するように努める。その上で、できるだけ自力で問題解決に向けた最初の一歩を踏み出すことができるよう、相談者に自らの問題や困難に向き合うことを促し、会話を重ねているという。


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