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2020年07月06日
No.10001812

アミューズメントジャパン調査
コロナ後の遊技頻度「減った・やめた」65%
協力休業後の遊技者動向

コロナ後の遊技頻度「減った・やめた」65%

協力休業が明けてから約1カ月が経つが、ホールの集客・稼働は伸び悩んでいる。休業によって一時的に離れてしまったファンの一部は、いまだにホールに足を運んでいないようだ。本紙ではプレイヤーにアンケートを実施し、今後どのような状況になったらパチンコ・パチスロを再開するのかなどを調べた。


新型コロナウイルス感染防止ための休業要請が約2カ月続いたが、営業再開が最も遅かった首都圏でも5月後半にはほぼ全てのホールが営業を開始した。とはいえ、ファンの戻りは鈍い状況が続いている。地域やホールの形態にもよるが、営業再開後から6月前半までの稼働は前年との比較、あるいは今年2月との比較で5割から8割程度。特に高齢者が戻ってきていない、という声が多い。

アミューズメントジャパンは6月16日から18日に月1回以上の頻度でパチンコもしくはパチスロを遊技していた首都圏(1都3県)在住の20歳代から70歳代のプレイヤーにアンケートを実施し、3カ月前(3月上旬時点)と6月1日以降で、遊技動向や意識にどのような変化があったのかを調べた。

アンケートではまず、3カ月前と6月1日以降でパチンコホールに行く頻度や時間がどう変化したかを尋ねた(対象者は3カ月前に月1回以上の頻度でパチンコもしくはパチスロを遊んでいた人)。その結果、3カ月前よりも「遊技頻度が減った・やめた」割合が65.8%にも上った。

「遊技頻度が減った・やめた」のはどんな人たちなのか。遊技種目別にみると、パチスロプレイヤーよりもパチンコプレイヤーでやや多い。それ以上に顕著な差異が見られたのは3月上旬時点の遊技頻度だ。遊技頻度が低かった層ほど、6月1日以降に「遊技頻度が減った・やめた」人の割合が高い。3月上旬時点で「パチンコを月1回以上(週1回未満)」遊んでいた人たちの82.6%が「遊技頻度が減った・やめた」のに対し、「パチンコを週1回以上」遊んでいた人たちでは53.3%にとどまっている。同じ傾向がパチスロの遊技頻度にも見られ、「パチスロを週1回以上」遊んでいた人たちでは「遊技頻度が減った・やめた」人の割合は40.0%にとどまっている。

喫煙状況別にみると、3月上旬時点と比較して頻度が減ったプレイヤーの割合が高いのは「非喫煙者」の方だった。4月1日から改正健康増進法が全面施行され、遊技中にタバコが吸えなくなったことは、今回の離反の大きな理由とはなっていないと考えてよさそうだ。また、遊技頻度の減少と年齢との間にはほとんど関係性は見られなかった。

さらに細かく見ると、調査の時点で、回答者全体の4割がまだホールに行ってなかった(図表)。つまり、首都圏においては月1回以上の頻度で遊んでいたプレイヤーの6割しかホールに戻ってきていないことになる。「まだホールに行ってない」というプレイヤーの割合は、年代にはほとんど差がなく、大きな差異が見られたのはやはり3月上旬時点の遊技頻度だった。

3月上旬時点の遊技頻度が「週1回以上」だったヘビー頻度層でも、約2割が6月1日から調査時点までの間にホールに行っていない。ホールに行っていても頻度が減ったプレイヤーもいるため、ホールの稼働低下への影響は大きいはずだ。

3カ月前の遊技頻度が「月1回以上~週1回未満」だった層では、6割がまだホールに行っていない。ホール側から見て「戻ってきていない顧客」の多くがこの頻度層だ。 

「3カ月前と同じくらい遊んでいる」と答えたのは27.5%。「3カ月前より増えた・最近始めた」はわずか6.7%にとどまった。

参考までに、他のレジャー・娯楽の参加状況の変化も尋ねたが、パチンコと同じく、緊急事態宣言下で休業していた店が多かった「居酒屋・外食」は3カ月前より「減った・やめた」割合が57.1%「同じくらい」が17.1%、「増えた」が8.8%(3カ月前も今もしていないが17.1%)と戻りが鈍いのに対し、「ゲーム」「テレビの視聴」「SNS」「音楽を聴く」など、外出自粛のマイナス影響が少ないレジャーでは、「3カ月前と同程度」「増えた」の割合が、パチンコや居酒屋よりも圧倒的に高い。

外出自粛要請期間中に「パチンコ・パチスロ」とは異なるレジャーに時間やお金を費やすようになり、それが新しいレジャーの習慣として継続している人たちが一定層いると見ることができそうだ。

※関連記事「ライト層の離反が顕著に」を週刊アミューズメントジャパン7月6日号2面に掲載しています。


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