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2020年12月22日
No.10002077

カジノ産業の「標準」と「規制」の課題
国際ゲーミング・スタンダーズ協会 年次総会開催

ゲーミング産業の技術標準策定の推進団体である国際ゲーミング・スタンダーズ協会の年次総会では、業界の規格標準について2020年の総括と2021年の展望が整理された。

12月10日に開催された国際ゲーミング・スタンダーズ協会(International Gaming Standards Association:IGSA)の年次総会は、COVID-19感染拡大の状況を鑑みオンラインでの開催。2020年のハイライトを説明したマーク・ペース副代表理事兼IGSAヨーロッパのマネージング・ディレクターは、「新型コロナ化で特にランドベースカジノが大きな打撃を受けた1年だが、そんな中でも我々は新たな提携、新たな製品、新たな標準(オンラインゲーミングに関するもの)を生み出すことができ、新たなメンバーを迎えた」と振り返った。
特に大きなことは、2020年10月26日に発表された、各地のゲーミング規制監督機関の国際的な連携組織であるIAGRとの戦略的提携だ。IAGRは米ネバダ州ラスベガスに本部を置き、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、カリブ海を含む管轄区域のゲーミング規制当局で構成されている。IGSAとIAGRは今後、定期的に意見交換をしながら、ゲーミング規制における技術と標準の効果的な活用の推進に取り組む。
また、IGSAは2020年にアメリカ本部、ヨーロッパ支部(マルタ共和国)、マカオ特別行政区に次ぐ4つめの拠点として日本事務所を開設し、組織名をゲーミング・スタンダーズ協会(GSA)から国際ゲーミング・スタンダーズ協会(IGSA)に改称した。

ピーター・ドゥレット代表理事


ピーター・ドゥレット代表理事は、2021年を極めて大きな転換の年だとして、「スポーツベッティング市場の加速」「通貨のデジタル化」「分野をまたいだM&A」の3点を挙げ展望を述べた。
通貨のデジタル化については、「規制機関によるより効果的な監視を可能にし、KYCプロセス(Know Your Customer=対マネーロンダリング等を意識した取引相手や顧客の素性確認・本人確認)はより重要な役割を果たすことになるだろう。また、ゲーミング規則管理においては、レスポンシブルゲーミング(ゲーミングに関わるそれぞれの者の責任)、AML機能(AML capabilities=マネーロンダリング防止対策機能)が進展する一方、我々のゲストのゲーミング体験をより充実させるだろう」と語った。

年次総会の締めくくりには、提携することになったIAGRのジェイソン・レーン(Jason Lane)副代表理事による基調講演が行われた。

IGSAはアメリカに本拠を置く非営利法人で、ゲーミング機器メーカー、周辺設備メーカー、検査機関など様々な領域の企業約60社が会員になっている。日本支部は非営利法人という公正な立場から、日本のゲーム機器・遊技機メーカー、開発会社、周辺設備メーカー、ゲーミング業界への参入を志す様々な企業、規制当局等に、最新のゲーミング業界動向と規格標準など技術的側面の情報を提供していく。


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