特集記事

特集記事内を

2021年01月22日
No.10002114

株式会社P-MOTIVATION
システムで モチベーションを高める
パチンコ業界特化型モチベーション管理システム『P-MOTIVATION』

システムで モチベーションを高める

株式会社P-MOTIVATIONは、『P-BRAIN』を提供するピーブレイングループの中島基裕代表がCEOとして2020年1月に創業したスタートアップ。パチンコ業界で自ら考え行動する人材を根付かせることを目的に、業界に特化したモチベーション管理システム『PーMOTIVATION』(ピーモチベーション)をリリースした。

中島氏がP‐MOTIVATIONを立ち上げたのは、ピーブレインの創業に参加して約1000店舗のホールにデータ管理システムを提供する中で、システムの利用頻度が高い店舗(企業)がある一方で、利用頻度が低い店舗(企業)もあったことが理由だった。

そこで、中島氏とともに代表取締役社長としてP‐MOTIVATIONの創業に参画した大原直樹氏の会社(Next Education)に依頼して、いくつかのホールで店舗の診断を実施。そのデータをもとに問題点を指摘したところ、システム運用への意欲が活性化されることがわかったという。

「そのときに思ったんです。結局は人なんだなと。私を育ててくれたホール企業でも、店長が変わると結果が変わっていた。『火種の人』と呼んでいますが、やる気のある人がお店にいると、その人がみんなを燃やしてくれて組織が良い方向に進むんです。振り返ると、P‐BRAINを使いこなしてくれている企業様にはそういう人材がいたんです」

中島基裕CEO

『P‐BRAIN』は機種や店舗の成績に数字が紐づいているが、人に数字が紐づいている仕組みはこれまで業界になかった。人を変えるためには人の数値化=見える化が必要だ。

「私たちにはパチンコ業界で優秀な人を育てたいという気持ちがあったので、業界特化型の人材管理システムを作ろうと会社を立ち上げたのです」

中島氏が教育の重要性を痛感しているのは、自身の経験に基づくものだ。
 
「私を育ててくれた会社では、創業者である会長が書いた経営理念に、次のような一文があったのです」

──教育はすべての業務に優先する──

そうした文化の中で育った中島氏は、経営理念を必死で覚え、多くの人に教えを請い、できることを増やしていった。

もうひとつこだわるのが評価制度。経営者や上司の評価は、好き嫌いという抽象的な要因に左右されるケースがある。そうした企業が業績を落としている実例を見てきたからだ。

「評価制度がしっかりしていないと、教育ができない人が上司になってしまう。そうならないためには周囲の全員が一人を評価して見える化する360度評価の仕組みが必要なのです」

人材を見える化する
4つのアクション


こうした中島氏の思いから開発された『P‐MOTIVATION』とはどんなシステムなのか。大原氏が説明する。

「業界規模が縮小している中で、これから店舗数がもっと減ってしまう可能性が高い。ホールの業績は基本的に7割から8割が遊技機の品揃えと出玉、立地などのハード面で決まる。もし弱い店舗が消えていって強い店舗だけが残ってしまうと、今後ハードの差別化ができなくなる。そうなると、残りの2割から3割である人材力の見える化が重要になるはずです」

大原直樹代表取締役社長

では人材の見える化をどう実現するのか。『P‐MOTIVATION』には大きく分けると4つのアクションがある。

エニアグラム診断
 
エニアグラムはシステム上でさまざまな設問に答えてもらうことで個人の適性を測る手法。これにより社員カルテを作成する。例えば、人を助けるタイプになりたい人、成功を求める人、といった個人の内面と特性が理解できる。店舗のニーズに応じた人材の配置などが可能になると同時に、採用時に実施すれば、会社の社風に合う人材を採用できて採用費の低減にもつながる。

「M評価」診断

5~6人のグループで、それぞれが他の全員を評価する。周囲から求められていることと現状との乖離を測れるため、自分の役割を客観的に知り、課題と行動が思考できる人材に成長できる。

360度評価

例えばスタッフが50人の店舗であれば49人がひとりを評価する。M評価とグループミーティングで自分の変化を9つの視点から総合診断することで、その人の業務スキルだけでなくトータルバランスを可視化できる。

グループミーティング

自分が思っている評価と周りが思っている評価ができるだけ重なるように、M評価の数字をアウトプットする場。そこで各自が思いを吐き出すことで、次のM評価で変化を検証できるようになる。

このうち、大原氏が特に力を込めるのがM評価だ。

「M評価は360度評価を大幅に細分化させたイメージです。独自の計算式を使って末端のアルバイトの方まで全員を評価します。その結果、自己評価と他者からの評価が乖離している人は、何が足りないのかを考えることにつながります。このM評価の数字を上げていくことが、その人が成長していく過程で非常に大事なプロセスになると考えています」


スキルを上げることで
離職率を下げる


『P‐MOTIVATIO N』が最終的に目指すところは、ホール企業の従業員の離職率の低下だ。

「パチンコ業界は非常に離職率が高い。その結果、採用費をたくさんかけなければならない。そこの無駄をなくすためにも、『P‐MOTIVATION』で組織を強くしていただきたいのです」

大原氏は、モチベーションを上げるということは、その人ができることが増えることだと考えている。そこで『P‐MOTIVATION』では今後の展開として3つの施策を準備している。

一つは役職別のスキルが習得できる動画をシステムの中に組み込むこと。当面の目標は100個の動画。これにより、社員やアルバイトがいつでも役割に応じたスキルを学べる。

二つ目が、各企業のM評価の数値をまとめた全国データの提供。自社の人材力がどの程度のレベルにあるのかがわかり、順位を上げるための取り組みをすることでさらに組織が強くなる。

三つ目が、その全国データを使ったアルバイト求人サイトの構築だ。『P‐MOTIVATION』の中に全国MAPを備えて、店舗ごとのM評価を示すことで、その店舗の組織力がわかるようになる。

「Pモチベーションに登録した店舗がアルバイトを募集するときに、M評価が高いことが人材育成優良店舗のような形で見られるようにしたい。採用媒体を使わなくてもここで完結できれば採用費の削減につながると思っています」

『P‐MOTIVATION』は現在、テスト店舗でシステムの検証中だ。本格的なサービス開始は2月から。中島氏は「スキルが上がらないとモチベーションが上がらない、という理念の下で、パチンコ業界全体の人材のスキルを上げていきたい」と意欲を示している。

株式会社P-MOTIVATION
http://p-motivation.jp/


パチンコ・パチスロ最新記事