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2021年09月09日
No.10002457

厚労省 ギャンブル等依存調査
過去1年で国民2.2%に疑い
公営競技のネット利用広がる

厚生労働省は8月27日、国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)が行った「ギャンブル障害およびギャンブル関連問題の実態調査」の調査結果を公表した。それによれば、過去1年の間にギャンブル等依存が疑われる状態にあった人は、全体の2.2%だった。

この調査では、ギャンブル障害に関する国内外の疫学調査で数多く採用されている「SOGS」が指標として用いられた。この指標で5点以上を得点すると、ギャンブル等依存の疑いが生じる。男性では3.7%、女性では0.7%が該当し、男女計の全体で2.2%だった。

国民全体のうち過去1年の間にギャンブル等を経験した人の割合は、男性が45.0%で女性が22.9%だった。1カ月あたりに使用した金額の中央値は1万円。参加した種類は宝くじ(51.4%)、パチンコ(15.8%)の順に多かった。

一方、SOGSで5点以上を得点した人では、1カ月あたりに使用した金額の中央値が5万円だった。過去1年間で最もお金を使ったギャンブル等の種類は、パチンコ(38.7%)、パチスロ(32.3%)、競馬(11.0%)、その他(11.0%)の順。男性ではパチンコとパチスロを挙げた人の割合が35%前後で同等だったが、女性ではパチンコが60.0%、パチスロが16.0%と差があった。


なおその他には、競輪、競艇、オートレース、サッカーくじ、証券の信用取引、先物取引市場への投資、FX、公営競技を除くインターネットを使ったギャンブル、海外カジノが含まれている。

5点以上を得点した人は、インターネットを使ったギャンブル等に積極的になっていることも分かった。インターネットを使ってギャンブル等をする機会が、20年1月時点と比較して増えたと回答した人の割合は、SOGSで5点未満の人は2.2%だったのに対し、5点以上の人は7.3%。

久里浜医療センターは、「インターネットを利用したギャンブル等とギャンブル等依存症の関連について、今後より詳細な検証が必要」と述べている。

同調査はギャンブル等依存症対策基本法に基づいて初めて行われた。目的は現時点でギャンブル等依存が疑われる人の実態を明らかにすること。調査結果は国がギャンブル等依存症対策を講じるための基礎資料とされる。調査対象は国民だけでなく、ギャンブル関連の問題に対応する相談機関やその利用者(当事者、家族)にも及ぶ。

国民に対する調査は20年10月22日から12月16日までの期間に行われた。無作為抽出された満18歳から75歳未満の国民に自記式アンケートを送付。郵送またはインターネットで回収した。有効回答は8223人(男性3955人、女性4268人)。全人口の年齢構成と回答者の年齢構成との差異をならすために、年齢調整を行っている。



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