2022年07月08日
No.10002926
No.10002926
2021年の市場規模は14.6兆円
ダイコク電機がDK-SIS白書2022年版を発刊
ダイコク電機は7月7日、「DK-SIS白書2022年版」刊行に伴う記者発表会をオンラインで開催した。
DK-SIS会員のデータを基に推測された2021年の業界規模は、総売上が14.6兆円で総粗利が2.39兆円。前年と比べ、ほぼ横ばいで推移した。
総売上の内訳は、パチンコが8.2兆円(前年比1.0兆円増)でパチスロが6.4兆円(同1.0兆円減)。総粗利はパチンコが1.41兆円(同1600億円増)で、パチスロが0.98兆円(同1200億円減)だった。低迷するパチスロの業績を好調なパチンコで補った様相だ。
この状況を踏まえて大上誠一郎社長は、「4円パチンコが好調とはいえ、遊技時間粗利はDK-SIS集計史上、最も辛い状況で推移している。業界全体が本格的に上向くために重要なことは、規制緩和の流れが見えているパチスロをきっかけに、パチンコに依存した構図から脱却すること」と述べた。
続く概要説明では、DK-SIS室の片瀬宏之室長が登場。「新規則機への完全移行」「業界総売上・総粗利は昨年から横ばい」「4円パチンコの業績が13年ぶりに前年を上回る」「パチスロの業績が過去最低に」という四つのキーワードを挙げた。
片瀬室長は大上社長が指摘したパチンコの遊技時間粗利(1240円、前年比100円増)について、次のように述べて警鐘を鳴らした。
「07年末から08年初にかけての年末年始営業では、遊技時間粗利が1180円だった。正月はGWやお盆といった催事の中でも運用が最も辛く、一部のファンは敬遠する時期。21年は年間を通じて、それを上回るキツイ状況が毎日続いていた」
「21年の状況は、4号機から5号機に入れ替わった08年と似ている。あのときも4円パチンコでは売上・粗利が前年を上回り、遊技時間粗利が1年で100円増加した。その後に起きたことは、4円パチンコの業績が12年間下がり続ける凋落だった」
一方の20円パチスロ業績では、遊技時間粗利(790円、前年比50円減)が甘く運用されたにもかかわらず、アウト、売上、粗利ともに前年を下回った。6号機で主要な20円ATタイプの粗利は1572円で、これは5号機があった時代の5円パチスロと同程度だという。
しかし片瀬室長は「注目する6.5号機が登場してきた。初動のアウト支持率は300%を超え、期待をもてる可能性がある。スマートパチスロと併せて、20円パチスロの業績アップとパチンコの時間粗利を抑えることで、全体がよくなれば」と期待感を寄せた。
2004年に創刊されたDK-SIS白書は今号で19冊目。捕捉するデータ規模は市場の約140万台分で、カバー率は約37%に及ぶ。遊技機総台数やホール店舗数が減少する中でも、カバー率は年々高まっている。
今号の付録では、21年に登場した全153機種の8日間推移データを収録。導入日から8日目までの各日データを網羅した。この初動データでは、高業績を残す可能性が高い条件(アウト支持率や遊技時間)を簡単に確認できる。また前年同月の状況を振り返る際に重宝する「月間業界平均値」も掲載。要職にあれば手元に備えておくべきデータ集だ。
【DK-SIS白書2022年版 販売情報】
▼書名:DK-SIS白書2022年版 -2021年データ-
▼販売開始日:8月8日(月)
▼価格:税込4万9500円(本体4万5000円+税10%)
▼問い合わせ先:ダイコク電機株式会社 DK-SIS室
▼電話番号:(052)-581-7660
▼URL:https://www.daikoku.co.jp/hall/dk-sis/dk-sis_introduce/
※DK-SIS会員には特別価格で提供