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2022年09月02日
No.10003026

カジノ産業のカンファレンス&展示会 シンガポールで開催
3年ぶりG2E Asia 2022はマリーナベイ・サンズで

カジノ産業のカンファレンス&展示会 シンガポールで開催
Global Gaming Expo Asia(G2E Asia)は2007年以降マカオで開催されてきたが、今回初めてシンガポールで開催された。

例年マカオで開催されていたカジノマシン、関連機器、カジノ周辺産業およびサービスの大規模展示会&カンファレンス「Global Gaming Expo Asia」(通称G2E Asia)が8月24日から26日、会場をシンガポールのIR施設「マリーナベイ・サンズ」に移し、3年ぶりにランドベースで開催された。


例年マカオ特別行政府で開催されているG2E Asiaは2007年に始まり、アジア地区のカジノオペレーターの95%が参加すると言われるまでのイベントに成長した。2019年は会場である「The Venetian Macao Cotai Expo」に200社が出展し、1万6563人の業界関係者が来場した。
しかし2020年、2021年は新型コロナウイルス感染症の拡大により開催中止。
今年、主催者はいまだ厳しい水際対策を継続しているマカオでの開催を断念し、会場をシンガポールに移して「G2E Asia 2022 Special Edition: Singapore」として、3年ぶりのランドベースでの展示会&カンファレンス開催を実現した。

G2E Asia 2022の会場となったのはアジア地区を代表する統合型リゾート施設のひとつ「Marina Bay Sands」内のSands Expo & Convention Centre。しかし、ブース出展企業は約60社にとどまった。IGT、SGMS、アリストクラートといったスロットマシンメーカー大手が参加していないこともあり、会場内にゲーミングマシンの展示が少ない。ただし、SEGA Sammy CREATION(ビデオスロットマシン、アップライト型筐体のビデオルーレット)、KONAMI AUSTRALIA(ビデオスロットマシン)、ANGEL(テーブルゲーム用カード、ゲーミングチップ、テーブルゲーム管理システム)、ARUZE GAMING(マシン実機は展示せず映像モニターで製品を紹介)といったG2E Asiaでおなじみの日系企業は出展していた。

KONAMI AUSTRALIAは3面スクリーン・タイプとフルスクリーン・タイプのスロットマシン新製品をそれぞれ展示。3面タイプの新ゲームコンセプト「ALL ABOARD」は4つのゲームタイトルをリリースしているが、このひとつ「DYNAMITE DASH」はGlobal Gaming Awards 2022のCasino Product of the year部門で入賞している注目機種だ。

KONAMI AUSTRALIAのブース


SEGA Sammy CREATIONは7月にアジアで販売を開始した最新のスロットマシン筐体「Genesis Crest 43J」と、北米で稼働しているビデオスロットゲーム「Panda’s Treasure」、アップライト筐体のスタンドアロンETG(電子テーブルゲーム)「Roulette Maximum Fortune」を展示。スタンドアロンETGは自分のペースで遊べる反面、ベットを見送って"流れ"を確かめることができないのが一般的だが、同社の「Roulette Maximum Fortune」はベットをスキップする機能を備えている。

SEGA Sammy CREATIONのビデオスロット(左)とアップライト筐体のスタンドアロン電子テーブルゲーム「Roulette Maximum Fortune」


ブースに最も多くのスロットマシンを設置していたのは韓国のKANGWON LANDだろう。同社は韓国内で唯一、韓国人が入場可能なカジノ施設「江原ランド」の運営企業だが、2018年に自社開発のスロットマシンをリリースし自社施設への導入を開始した。

KANGWON LAND(韓国)が展示した新機種


そのすぐ隣のブースには地元シンガポールのメーカーWEIKE Gaming Technologyが新機種「Caishen Treasure link」の3タイトルを展示していた。同社はかつてダイナムジャパンホールディングスと共同でスロットマシンを開発したメーカーで、2019年11月にはマカオのカジノ施設「Legend Palace Casino」に導入された実績もある。

シンガポールのメーカーWEIKE Gaming Technologyの新機種


マシンメーカーで最も大きなスペースを使っていたのは台湾のJUMBO Technologyで、ビデオスロットマシンやETGのほか、同時に6人までプレイできるフィッシングゲーム「Ocean Phoenix」の新型を展示した。

JUMBO Technologyのフィッシングゲーム「Ocean Phoenix」の新型


これは日本のゲームセンターに置かれている魚釣り体験ゲームとよく似たEGM(電子ゲーミングマシン)で、ランドベースカジノ向けマシンでも、オンラインカジノ向けソフトでも、ひとつのジャンルを形成しており、特に東南アジアで好まれている。


レポート=田中 剛(Amusement Japan)/text & photos by Tsuyoshi Tanaka




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