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10年の節目に公益社団法人に移行|pp奨学金
パチンコ・パチスロ奨学金(pp奨学金)は8月17日、東京・市ヶ谷の遊技会館で公益社団法人に移行したことをプレス向けに報告した。
国旗の専門家で国際的な活動に軸足を置く吹浦忠正代表理事は冒頭、「立ち上げから10年目で念願がかない、本当にうれしい。この業界に長年お世話になっている者として、大いに喜んでいます。初対面した警察庁生活安全局保安課の大門雅弘課長からも、本日励ましの言葉を頂きました。私のような業界外の人間から見ると、この業界には控えめな方が多いように思います。pp奨学金の名称も音楽用語のピアニッシモ(pp)が由来の一つ。ですが返済不要であることは、大いに胸を張れることです。これからも清廉潔白で誠実な奨学金制度を大きくしたいと考えておりますので、ぜひご協力をお願いします」とあいさつした。
続いてpp奨学金の発起人である阿部恭久会長理事が、立ち上げ当時の想いを振り返った。
「我々の業界では良い情報は外に出にくく、そうでないものばかりが悪目立ちします。ならば良い話を発信してくれる人を増やそう、奨学金制度ができないかと、12年くらい前に吹浦先生に相談しました。当時の全日本社会貢献団体機構(現、パチンコ・パチスロ社会貢献機構)にも声をかけました。着想の参考になったのは、国連難民高等弁務官事務所の緒方貞子さんです。緒方さんは外国語の習得法を訊かれたときに、国際ロータリークラブの交換留学生だった話をされていました。同じように“パチンコ業界のpp奨学金で学校を出ました”と話してくださる人を増やすことが、業界にとっては大事ではないかと。給付型を志した理由は、貸与型では運営の回収コストが大きい上に、回収がままならないと貸与できる額が目減りしますし、学生も社会に出てから返済に困るからです。このたび公益になったことで、今後はもう少し幅の広い奨学金制度ができればいいと思っています」
発足から10年
2016年2月に設立し、21年7月に一般社団法人格を取得したpp奨学金は7月1日付で、内閣総理大臣から公益社団法人の認定を受けた。すでに移行の登記を進めており、関係者に近く案内を出すという。
パチンコ業界にはpp奨学金以外にも、公益認定を受けた奨学金制度が複数存在する。その中でpp奨学金が「風俗営業初の公益社団法人」と言われる理由は、応募の門戸を47都道府県に広げているからだ。既存の公益財団法人または公益社団法人では、例えば「都内の大学に通う学生」「大阪府内の在住者」と応募者を限定している。
公益社団法人に移行した利点を記者に問われた阿部会長理事は、「申し込む方にしてみれば、安心感が全然違うと思います。運営としては厳しく管理される反面、税制面の大きな優遇があります。加えて今後も寄付をお願いしていく中で、各団体・企業が検討してくださる機会が増えることに期待しています」と述べた。
奨学金の財源となる原資は会費と寄付金に加えて、遊技客から寄せられる募玉・募メダルの相当額に大別される。それぞれの比率は順に20%弱、50%前後、30%強。持続可能な運営と給付には、安定した財源確保が必須となる。
ところが22年11月から始まった遊技機のスマート化によって、遊技客が玉やメダルに触れる機会は物理的に減っている。泰青業務執行理事は、会員企業がパチンコ店内に募玉・募メダル箱を置いても見込める募玉・募メダル量は限定的になるとの見解を示し、「寄付をいただけることは非常にありがたいことですが、会員数をいかに増やすかが大事になる」と意気込みを語った。
26年3月31日現在の会員状況は46。正会員が33で賛助会員が13だ。主体別に見ると、企業が20、団体が22、個人が3。企業20社のうちホール企業が18社を占める。ホール企業が正会員になる場合にはホールの規模によって年会費が異なる。詳細はpp奨学金のホームページまで。
公益財団法人パチンコ・パチスロ奨学金(pp奨学金)
https://www.ppsgk.jp/index.html
【これまでの歩み】
2016年2月 遊技業界有志が「社会福祉法人さぽうと21」の協力を得て設立
同年10月 遊技業界の6社が設立準備委員会(深谷友尋委員長)を開設
17年2月 8人のパイロット給付生を選考
17年9月 第1回目となる給付希望者の一般公募を開始
18年4月 18年度奨学生として22人を決定
21年7月 一般社団法人に。さぽうと21から独立する
24年4月 能登半島地震の被災生徒47人(高校3年生)に支援金
26年7月 内閣総理大臣の認定を受けて公益社団法人に
【給付実績】※2026年3月31日現在
17年度のパイロット事業から数えて、25年度までに延べ282人に給付。給付総額は1億2776万円に上る。応募者数は延べ1241人。全国47都道府県から寄せられている。給付額は年次に応じて、月額3万円から5万円を2カ月に一度、1年間給付する。
【26年度給付事業】
応募総数128人を対象に書類選考とオンライン面接選考。34人(大学院生5人、大学生27人、専門学校生2人)に給付を決定した。給付者の内訳は新規が19人で継続が15人。26年度の給付総額は1256万円を見込む。
文=アミューズメントジャパン編集部














