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2018年06月27日
No.10000687

INTERVIEW グローバルアミューズメント 青山真将樹代表取締役
設定付きパチンコは業界の救世主になる
稼働重視の集客装置に

グローバルアミューズメントの青山代表

改正遊技機規則の施行から5カ月が経ち、パチンコでは早くも新規則機が保通協の適合を受け始めている。そうした中で注目されているのが新規則で新たに可能になった「設定」が付いたパチンコだ。「設定付きパチンコは業界の救世主」と説くグローバルアミューズメントの青山真将樹さんに、その理由を聞いた。


──新規則機の設定付きパチンコがいよいよ出てきそうな状況です。どのように考えていますか?
青山 今後、新規則のパチスロ(6号機)が良いのか、新規則のパチンコの方が良いのか、どちらに転がるかわかりません。そのなかで私は、設定付きのパチンコに分があると思っています。

──設定付きパチンコは、どんなスペックになると予想していますか?
青山 新規則ではミドルでMY重視のスペックは難しくなるはずです。そうなると、ライトミドルで設定付きのスペックが主流になるのではないでしょうか。

──設定付きパチンコについては、理論的には出玉率が最高設定で133%まで可能ということですが。
青山 パチスロでは出玉率115%が上限なので、現実的には最高設定で出玉率120%以上という設定付きパチンコであれば、相当な「推し要素」になると思います。弊社では定期的にプレイヤー調査を行っていますが、6段階設定で設定6の出玉率が120%以上なら、パチスロプレイヤーをかなり移動させられます。出玉率120%以上というのはプレイヤーの想像の上を行っているからです。これだけで相当な集客力を出せるはずです。

──低設定の出玉率についてはどうですか?
青山 当社の調査からわかるのは、パチスロでは、「設定こだわり派」のプレイヤーは低設定の出玉率をまったく見ていません。むしろ、「自分は低設定の機械は打たない」という前提に立っているのです。低設定出玉率がわかりやすい方が設定の見極めがしやすいという意見もある。少し辛目ででも設定差の幅が大きい方が良いと思います。


高設定入れなければ
業界の危機にも

──では、設定付きパチンコをどう活用していけばいいですか?
青山 設定が付くことで、今後はパチンコも設定看破を楽しむ遊びになっていきます。パチスロでは当たり前のように設定がついていますが、ARTやBIG、REGなど当たりの種類が複数あって、シニア層や女性には理解するのが難しい。しかし、設定付きのパチンコなら、データ表示機を見て、「この辺で当たっていたら高設定の確率が高い」と十分に推測できると思います。弊社の勉強会でも、ホールでの滞在時間が長いシニア層や女性客に対して、スタッフが新しい遊びであることをいかに伝えられるかが重要だと言っています。そのためには現場のプラスアルファの取り組みが必要ですが、逆にスタッフの力で稼働をつけられるチャンスなので、そこまでできたら業界はものすごく良くなると思っています。

──設定付きパチンコでは、設定判別要素も重要なポイントになりますか?
青山 それは当然です。その結果、パチンコ営業が大きく変わることになります。朝イチの2時間以内に何らかの設定示唆演出が出るなど、早期の設定判別要素がある機械は優位性がありますね。ただし、設定見極め派のパチスロユーザーに打ってもらうためには、スタートが同じ条件であることが必須です。条件が違うとパチスロユーザーには不信感を持たれてしまいますから。

──パチンコでの設定の入れ方は?
青山 私がホールさんに言いたいのは、設定付きパチンコでは従来の粗利重視の考えではだめだということです。今後、パチンコもパチスロも入替島が小さくなり、全体的に低稼働島が増えて行くでしょう。そうすると、粗利を取ることがどんどん厳しくなっていきます。そこで、粗利は旧基準ミドルで、稼働と集客は設定付きでと、部門ごとで役割の差をはっきり付けるという考え方が必要になってきます。そうしなくては本当にパチンコ営業が立ちいかなくなります。

──高設定での運用が必要ということですか?
青山 もちろん、高設定を入れなくては意味がない。逆にそうしないと、業界は本当に危機になります。出玉率120%を超える設定付きパチンコなら、それは救世主です。5台以上は必ず入れるべきです。出玉率が120%のパチスロの場合、理論的には1日フル稼働したとしてお店の赤字は概ね8万円ですが、パチンコなら同じ条件で赤字が概ね4万円で済むので負担が少なく、120%というインパクトを上手く利用することが可能だからです。

──集客装置的な位置づけですか?
青山 逆にいま、パチンコでそれがないのが問題なんです。あえて言えば『海物語』シリーズです。パチスロの旧基準機も来年の11月までと先が見えているので、来年は設定付きパチンコが集客のポイントになるはずです。このタイミングでプレイヤーが「おっ!」と思うような設定付きパチンコで集客して、常にお店に居てくれるシニア層や女性客の来店頻度がより上がるような方向に持っていくべきです

来年の業績を視野に
設定付きコーナーを


──新規則機は当然、旧規則機に比べて売上げは下がりますが。
青山 それは仕方がないですね。ただ、そこで売上げ確保という方針では先が見えません。そこは長期的には売上げが減ってもやっていけるように、客単価を減らして客数を増やすのが正解なのかなと思いますし、そうしたほうがいい。パチンコに関しては2400個出玉を持つ機種の固定島をホールは作ろうとしています。それらの高T1Yの固定島は2021年の1月ぐらいまで使える機械が多い。そうすると、今年の前半までパチスロでやっていた構図を、パチンコでやれるような形にできます。

──設定付きパチンコのコーナーも作る?
青山 そうです。売上げと粗利を確保する2400個固定コーナーと、集客用の設定付きコーナー。2400固定コーナーは完全に引き勝負のお客さんで、平日夕方ぐらいから2時間ぐらい遊んで、2万円から3万円で勝負する人たち向け。設定付きコーナーは朝から並んでくれて、勝てる機械を長時間打ってくれる人たち向け。稼働を支えてくれるプレイヤーたちですね。新しい遊びだとPOPなどで大々的に訴求するべきです。

──とはいえ、現状で設定付きパチンコを導入するのは勇気がいると思いますが。
青山 そうでしょうか。設定付きの機種が出てくる9月以降は客数低下期です。さらにパチスロの旧基準機を順次撤去しなくてはならない。当然、集客のネタがなくなっていることが予想されます。これからまだ319タイプのパチンコが出てきますが、「集客の伸びしろ」という視点で見ると、設定付きの新規則パチンコの方がポテンシャルがある。そこでしっかりお客をつかんで、しばらく設定付きパチンコを集客装置として使い、9月、10月、11月に客数を安定させる。そうすれば正月商戦を良い状態で迎えられる。正月商戦の客数が多いと来年のGW前ぐらいまでは客数が安定しますから、中長期的に見ると来年の業績にまで大きく影響を及ぼすと思います。ここで乗り遅れると、来年1年間プラスの材料が何もないままになってしまいます。

──稼働重視の営業で高設定を入れておけば集客できるので、リスクも少ないような気がします。
青山 そういう意味では、ホールさん自身が鍵を握っていると言えます。6(最高設定)を入れさえすればお客は付く。そこで粗利を考えていたら未来はありません。とにかく最初の半年くらいはお客さんを付ける。そうすれば、仮に他店が躊躇しているとすれば半年間で大きな優位性が保てる。これは旧規則機が潤沢にあるいまだからこそ可能な戦略です。設定付きパチンコをうまく運用したホールとそうでないホールでは、来年の春ぐらいまでに大きな差がついているのではないかと思ってます。

設定付きパチンコ活用のポイント
1)「設定付き」を新しい遊びとして訴求
2)最高設定120%超えならパチスロユーザーを誘引
3)粗利重視はダメ。稼働重視で客数安定を図る
4)設定推測の楽しみをシニア層や女性に訴求
5)コーナーを明確に分けて役割分担


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