特集記事

特集記事内を

2018年06月11日
No.10000661

日遊協 ファンアンケート調査
非喫煙者の2割“遊技増”
受動喫煙防止法でホール禁煙化の場合

非喫煙者の2割“遊技増”

日本遊技関連事業協会が発表した「2017年パチンコ・パチスロファンアンケート調査(ホール来店客調査)」では、遊技客の喫煙状況や今後の遊技意向もまとめている。現実味を帯びるパチンコホールの原則禁煙化は、遊技回数にどのような影響を与えるのだろうか。

昨年11月から12月にかけて実施した来店客調査の、全回答者の喫煙状況は、紙巻たばこを吸うファンの割合が48.9%と最も高かった。電子たばこを吸うファン9.3%を合わせると、半数以上にあたる58.2%の回答者に喫煙習慣があることがわかった。なお、JTによる「全国たばこ喫煙者率調査(2017年)」の喫煙者率は18.2%で、今回の喫煙者率の3分の1以下だ。

年代性別に喫煙状況を見ると、紙巻たばこを吸う人の割合が高いのは、「30~50代の男性」(52.7%)、「30~50代の女性」(51.8%)、「60代以上の男性」(48.7%)の順だった。電子たばこを吸う人の割合は、「30~50代の男性」(13.1%)、「10~20代の男性」(10.2%)の順で高い。

今国会では、健康増進法の一部を改正する受動喫煙防止法案が提出されている。同案でのパチンコホールの扱いは、原則屋内禁煙で喫煙専用室の設置が可。では、遊技スペースで喫煙できなくなった場合、ファンの遊技意向にどの程度影響を与えるのだろうか。



ホール内が禁煙(喫煙所のみ喫煙可)となった場合、遊技回数に変化はあるかという質問に対して、回答者全体では「変わらない」と回答したファンが49.4%と最も多かった。しかし全体の結果を見るよりも、喫煙習慣の有無をもとに分析した方が良さそうだ。紙巻たばこまたは電子たばこを吸う「喫煙ファン」と、喫煙をやめたファンまたは吸わない「非喫煙ファン」に分けて分析した。

喫煙ファンで最も多かった回答は、「減る」で44.4%だった。「行かなくなる」(13.5%)と合わせると、6割弱の喫煙ファンがネガティブな反応を示している。今と「変わらない」遊技を続ける喫煙ファンは、36.3%だった。

一方、非喫煙ファンで最も多かった回答は「変わらない」で67.7%だった。続いて多かったのは「増える」で20.7%。非喫煙ファンは禁煙化にポジティブな反応を示していることがわかる。
 受動喫煙防止法案が原案通りに可決された場合、ホールは全面禁煙にするか喫煙専用室を設置するか、選択を迫られる。喫煙ファンを離脱させないためには喫煙ブースの設置が必須だが、「ホールは喫煙者向けの施設」というイメージが払しょくされるだろう。

「たばこの煙」は、ノンユーザーがパチンコをやらない理由やパチンコ.パチスロをやめた理由として、上位に挙がる課題だ。これが払しょくされれば、新たなファンを取り込む可能性が生まれるに違いない。

同調査は日遊協が他団体の協力を得て例年実施している。調査対象者は、日遊協加盟企業のホール来店客および九遊連青年部のホール来店客。実施ホールは140店で、回収サンプル数は2314人。回答者の偏りを避けるために、実際の来店者の性.年代構成にできるだけ近い人数になるように実施している。


パチンコ・パチスロ最新記事