No.10001054
オリックス銀行 Day's Pay
採用力を高める 給料の柔軟な払い方
働く人のさまざまなニーズに応え人材定着化にも有効
いま給料前払いを制度として導入する企業が増えている。人手不足の中、少しでも採用を有利にしたい企業が、求人広告でも「給料前払いOK」を打ち出しているのだ。導入企業の負担が少ない、銀行による費用の立替サービスが登場したことも一因だ。
行楽、買物、飲み会、冠婚葬祭、病気やケガ、やむを得ない急な帰省等、特に若年層にとっては臨時の出費が必要になる場合も珍しくない。キャッシング、カードローンでの借入や同僚からの借金をせずに費用を賄う方法のひとつとして、給料の前借りは古くから行われていた。それが今、パート・アルバイトの人材募集などで、給料の前借りではなく、会社の福利厚生サービスとして「給料前払い制度あり」「給料前払いOK」などがアピールポイントの一つとして謳われるようになっている。給料前払い制度とは、従業員が要望した場合、実際に働いた分の給料の中から一定の割合の金額を規定の給料日よりも前に受け取ることができる制度だ。
東海地方のあるパチンコホールでは、本人の申請による給料前払いの他に、店舗が定めた繁忙期にシフトに入ったパート・アルバイトに対して事前申請不要で「当日現金払い」をしている。この制度が従業員に好評だったため必要な人員を確保することができ、繁忙期のシフトを組みやすくなったという。
「給料前払いOK」が、人材の募集時においてアピールポイントになる理由は、「お金が必要」という状況がパート・アルバイトを探す最も多いきっかけだからだ。
ある大手求人サイトで「給料前払いOK」という条件に該当する企業の求人情報がどれだけあるかを調べたところ、東京都内では昨年2月時点で約200 0件。それが11月には5倍以上になり1万件を超えている。
だが、「給料前払いOK」を条件設定している企業の求人情報はまだ少数で、この求人サイトの東京都内の求人数16万件のうち7%に過ぎない。表現を変えれば、仕事を探す人が「給料前払いOK」を条件にして検索した時点で、93%の求人が採用機会を逃してしまうということである。
以上より「給料前払いOK」を提示することが人材の確保にいかに有利かおわかりいただけるはずだ。
給料前払い制度の
アウトソーシング
給料前払いを自社で行うには、対象従業員の前払い申請の受付業務、勤務実績の把握、勤怠実績に基づく給料計算、前払いの支払手続きという手間のかかる作業を人手(コスト)をかけて行う必要がある。従業員の勤務形態は多様であり、個別の対応が求められる。
これらを解決するのが、給料前払い制度のアウトソーシングだ。店長・経理・人事等、労務管理を行う担当者が煩わしく思う前述の作業を、システム化し一括管理が可能となる。