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2019年03月07日
No.10001058

依存問題を抱える人の支援者がパチンコの知識を学ぶ
講師はパチンコ研究家の丈幻さん

ギャンブルに問題がある人の支援者が熱心に耳を傾けた

依存の問題の支援に携わる人たち主催の依存問題基礎講座(リカバリーサポート・ネットワーク、ワンデーポート協力)の番外編が2月22日、東京・上野の全遊振事務所で開催された。この日のテーマは「パチンコの基礎知識を学びアセスメントを向上させよう」。各地の精神保健福祉センターなどでギャンブルに問題がある人を支援している10人が参加し、依存問題に関心を持つ業界関係者が集まった。

講師は「パチンコ研究家」の肩書きでパチンコの動画番組などに出演するほか、ミュージシャンや映画プロデューサーとしても活動する丈幻さん(53)。「三度の飯より当たりハズレの勝負が好き」という丈幻さんは、飲食店経営等で約500万円の借金を抱え、「返す方法がパチンコしか思いつかなかった」とパチプロとして2年で借金を返済した経歴を持つ。

その後、パチプロが本当に存在することを知ってもらうため、2014年にパチンコ好きの主人公の崩壊劇を描いた映画『ザ・サンドイッチマン』を制作。ギャンブル依存問題がマスコミ等で取り上げられ始めてから依存問題の勉強をするようになり、最近ではSNSなどでパチンコにのめり込んでいる人の相談を受けるようになったという。

講師を務めた丈幻さん


この日の勉強会は、「パチプロがいるということは、一般の人は確実に負け続けるということ」「依存問題を抱える人の支援の現場にいる人たちがパチンコの基礎知識を持っていないと、支援のための最初の見立て=アセスメントを誤る危険性がある」という丈幻さんの思いから開催された。

丈幻さんは、「パチンコで3800万円の借金という報道があったが、パチンコの発射玉数は1分間で100個以内と決められている。一定時間で一定額しか賭けられない」などと報道の矛盾を指摘。「ギャンブラーの心理を知ることでギャンブルとは異なる背景を知ることができる」と話した。

その上で、「パチンコの大当たりの仕組み」が完全確率であることなど、パチンコの基礎知識を伝え、どんな台でも打ち手の技量(知識・性格)しだいで損得(期待値)が変わることを説明。「パチンコで負ける額は長期間で捉えると1時間で平均1000円程度で、その金額に遊技時間を掛けることで、その人の使用金額がわかる」とし、「たいていの場合、パチンコ以外のどこかにお金が漏れていると判断すべき。遊技時間を把握することでパチンコで問題があるのか、パチンコ以外のことにお金を使っているのかなどをアセスメントできる」と支援者に伝えた。

支援者からは「パチンコのことを知って相談を受けることの重要性を認識できた」「パチンコの用語集を作ってほしい」といった声が上がっていた。


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