2020年10月13日
No.10001950
No.10001950
アミューズメントジャパン/P-WORLD 共同アンケート調査
緊急事態宣言後の遊技頻度「減った」が3割
ライフスタイルの変化も影響
緊急事態宣言に伴う協力休業明けの客の戻りが予想以上に早いと言われているパチンコホール。それでも多くのプレイヤーの遊技頻度は減ったようだ。本紙はパチンコ・パチスロポータルサイト「P-WORLD」と共同でファンアンケートを実施し、緊急事態宣言(4月7日)以前と現在(9月中旬)の遊技頻度や、よく行く店が変わったかなどについて調べた。
このアンケートは9月10日から9月13日までの間、パチンコ・ポータルサイト「P-WORLD」のトップ画面からアンケート画面に誘導して実施。パチンコ・パチスロファン1480人から回答を得た。
緊急事態宣言発令前と現在の遊技頻度の変化を尋ねたところ、31.2%が緊急事態宣言前より現在の方が「頻度が減った」と回答。アンケート対象者であるP-WORLD閲覧者は、遊技頻度や使用金額が多い「ヘビープレイヤー」の割合が高いと推測されるため、来店客全体ではさらに遊技頻度が減少した人の割合が高いとみられる。
遊技頻度が減った理由で最も多かったのが「打ちたい遊技機がなくなった」で56%。緊急事態宣言の前後でそれほど多くの遊技機が撤去されたわけではないことを考えると、ホールに行く動機となっていた特定の機種がなくなったからというより、それ以前から遊技機に対する関心が徐々に低くなっていたことの表れなのかもしれない。自由回答では遊技機の活用面に対してネガティブな意見が多く、そのことも「打ちたい遊技機がなくなった」ことに関係していると推察できる。
減った理由で2番目に多かったのが「新型コロナウイルスに感染することを懸念して」で44%。「社会的な雰囲気からホールに行きにくくなった」(32%)など、新型コロナウイルスに関することが多く挙げられた。このほか「遊技中にタバコが吸えなくなったから」も40%と3番目に多く、今年4月1日から実施された改正健康増進法の全面施行に伴う喫煙環境の変化が、特に喫煙者プレイヤーの遊技頻度に影響を与えたようだ。
自由回答に「テレワークが継続して平日の仕事帰りに行かなくなった」「ホールの休業中にハマったスマホゲームに課金するようになった」といった意見がみられるように、緊急事態宣言前とは異なったライフスタイルになったことや、新しいレジャーに時間を費やすようになったことも影響していることが分かった。
遊技頻度が減った人の分析をさらに進めると、パチンコプレイヤー(パチンコのみ・主にパチンコを遊技)、パチスロプレイヤー(パチスロのみ・主にパチスロを遊技)別で、頻度減少の理由に差異が見られた。
遊技頻度が減った理由として「打ちたい遊技機がなくなった」を挙げた割合はパチスロプレイヤーで高く、「新型コロナウイルスの感染リスクを懸念」「社会的な雰囲気からホールに行きにくくなった」を理由にあげた割合は、パチンコプレイヤーが高かった。これは、パチンコプレイヤーの方がパチスロプレイヤーよりも年齢層が高いことが影響していると考えられる。
調査対象者の21%は緊急事態宣言の前後で、よく行く店が「変わった」と回答した。その理由を自由回答で尋ねたところ「台間ボードが入った店に行くようになった」「遊技台に消毒済のプレートを置いているホールを選ぶようになった」など、感染症対策を重視して店選びをしている声のほか、「それまでは繁華街のホールに行っていたが、テレワークも増え地元のホールに行くようになった」「休業要請期間中に営業していたホールには行かなくなった」といった意見がみられた。新型コロナ禍は店舗選択にも影響を及ぼしている。
このようなプレイヤーのライフスタイルや価値観の変化が今後も続くのか、引き続き注視していく必要がありそうだ。