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2021年11月08日
No.10002526

全国新旧規則機設置状況
10月末時点で旧規則機残り約83万台
撤去期限まで3カ月 不要台の早期排出を

10月末時点で旧規則機残り約83万台
いまから倉庫を空けておく準備を

アミューズメントジャパンがピーワールド・インサイトの協力を得て、P-WORLDに登録されているホール7663店舗の遊技機設置状況を調べたところ、10月末時点の旧規則機台数は約83万台だった。非登録ホールを含めれば、その数はさらに数%増し。残り3カ月を切った撤去期限までにすべてを適正処理することは難しく、2022年2月以降も“旧規則機問題”は続きそうだ。

新規則機の設置割合は、パチンコが82.1%で9月末時点から2.1ポイント増加。パチスロは62.6%で同2.4ポイント増加した。パチンコ・パチスロの合算は74.5%で同2.3ポイント増加したが、パチンコ・パチスロ産業21世紀会決議が当初目標としていたPS合算で85%には届かなかった。

一方、撤去期限まで3カ月を切った状況で注目しなければいけない旧規則機の残数は、パチンコが35.7万台でパチスロは47.8万台。パチンコ・パチスロの合算で83.5万台が設置されていた。残り3カ月足らずで毎月28万台を撤去していかなければならないことになる。

しかし、現状では3カ月でコンスタントに毎月28万台を排出することは非常に厳しい状況だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響による世界的な半導体不足の影響で、遊技機製造における部材不足が深刻化している。メーカーでは部材の調達に全力を挙げているが「半導体だけではなく、ハーネスなど他の部材まで入りにくくなっている」という声も聞かれる。実際に、年末導入を予定していた機種の発売を延期したり、販売台数を下方修正したりするケースも出てきている。

新台が供給されなければ旧規則機の撤去が進まない。結果として撤去期限ギリギリまで旧規則機が使用され、期限後に旧規則機が大量排出される事態が現実味を帯びる。その結果、自社の倉庫に入りきれない使用済み遊技機が屋外に野積みされて社会問題化することが懸念される。

撤去期限後の不要台大量排出に備えて遊技機処理会社大手のユーコーリプロでは、「いまのうちに少しでも不要台を排出していただき、撤去後に訪れるピークをできる限り抑えていただければ」と呼びかけている。


使用済み遊技機は適正処理を
使用済み遊技機が、野外に野積みされたり、闇スロなどで違法に使用されたりしないように、安易に廃棄業者に渡すのではなく、業界が定めた適正処理が求められている。では、使用済み遊技機を適正に処理するとはどういうことか。その判断の基準となるのが、日遊協が座長を務める遊技機リサイクル推進委員会が制定した「使用済み遊技機の管理及び解体処理に関するガイドライン」に則って処理をしているかどうかだ。ここが明確になっているのは、日工組広域回収システムに加盟している処理会社4社と、遊技機リサイクル協会に加盟している13社、日遊協がガイドラインに則って処理をしていると認めた選定会社17社の合計34社。この34社に使用済み遊技機が渡れば適正に処理されることになる。部材不足で遊技機の供給が不透明ないま、リサイクルによる部材のリユースの推進は業界全体に好循環を促すことにもつながりそうだ。


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