
No.10005220
啓発ポスターに込めた想い|依存問題への取り組み
ギャンブル等依存症問題啓発週間(毎年5月14日から5月20日まで)が始まった。遊技業界では同期間を「パチンコ・パチスロ依存問題の啓発週間」とし、特設WebサイトやXで各種啓発に取り組んでいる。
パチンコ・パチスロ産業21世紀会が作成した今年度のポスターデザインは、茶と白色のウェルシュ・コーギーが舗装道路を進む後ろ姿を捉えたもの。コーギーの周囲には、ゲーム画面のようなウィンドウを展開した。自身の遊び方を相談できる選択肢として、リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)という機関があることを伝えている。
RSNは、ぱちんこ依存問題を電話で相談できる認定特定非営利活動法人だ。2006年4月から相談事業を始め、26年3月までの20年間でおよそ5万8000件の相談に対応。利用者は相談料無料・通話料金だけで、公認心理士らベテランの相談員に悩みを打ち明けられる。
家族や友人による相談も可。RSNはいずれの場合でも匿名で受け付け、「なんとなく不安」という気持ちに寄り添う。パチンコ・パチスロをやめろと強要することもない。すぐに気が晴れることもあれば、医療機関や精神保健福祉センターなどを紹介されることもある。
パチンコ・パチスロプレイヤーであれば、パチンコ店のトイレなどでRSNのポスターを目にしたことがあるだろう。パチンコ店の全国組織である全日本遊技事業協同組合連合会に加盟しているパチンコ店では、97%超の店舗がRSNのポスターを掲示している。(※全日遊連_2025年依存対策実施状況調査)
そのポスターが5月7日から新しくなった。これまでの雰囲気を踏まえたデザインながら、「パチンコ・パチスロ楽しめてますか?」と静かに問いかけるキャッチコピーが印象的だ。「相談員全員で考えた」という有村悠希所長は、その背景を次のように話す。
「以前のポスターには、どこかで危機感がちらついていました。しかし新ポスターでは純粋な気持ちに問いかけ、立ち止まれる機会になるようにしています。楽しめていないのであれば、電話相談を通じてまたパチンコ・パチスロを楽しめるように。私たちに話すことで、過剰なストレスなどによる遊技が緩和されれば」
新ポスターには、RSNのホームページにアクセスできる二次元コードを大きく掲載した。ホールスタッフが遊技客から相談されたときに、「スマホカメラを向けてみてください」と案内できるようにするためだ。一方で最近では、20代の相談数が増加しているという。彼らはリスク管理の観点から “問題が大きくなる前に” と考えているようだ。
「今後は各都道府県の社会福祉協議会と連携して、啓発ポスターが多くの人に見られるようにしたいと考えています。RSNはパチンコ・パチスロの依存問題に限らず、相談者が自己肯定感を取り戻したり、自分らしくいられたりできるような “ハブ” であり続けたい。電気切れしたときの充電基地として、リカバリーすることをサポートします。遊技客からの問い合わせに悩むパチンコ店のホールスタッフさんからの相談もお待ちしております」(有村所長)
文=アミューズメントジャパン編集部













