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2026年09月14日
No.10005404

新機能「通常時フラグ」|パチンコ新時代へ 広がる可能性

新機能「通常時フラグ」|パチンコ新時代へ 広がる可能性

日本遊技機工業組合(日工組)と日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)が9月7日、「パチンコ・パチスロの今後の方針に関するプレスカンファレンス」を開催。パチンコの新機能「通常時フラグ」や、4つの新カテゴリの導入などが発表された。パチンコ復権へのカギを握る新しい施策に期待が高まる。

この日説明があったのは、主にパチンコの新機能「通常時フラグ」についてと、パチンコ機の4つの新カテゴリの導入、来年2月に日工組と日電協が実施する「遊びやすいパチンコ・パチスロ導入強化月間」についての3項目。その中で注目されたのが、パチンコの新機能「通常時フラグ」についてだった。

未知数の可能性秘める
通常時フラグ


「通常時フラグ」について説明した日工組の清原賢二技術委員長は、この新しい状態移行システムを導入する最大の狙いを「通常時のゲーム性の拡張」とした上で、次のように説明した。

「これまで大当たりを待つだけの時間になりがちであった通常時の幅を大きく広げ、変動に新たな期待感と楽しさを創出する機能。具体的な仕組みは、通常時に特定の契機を満たした際、内部で抽選が行われ、次に移行するフラグが決定される。この通常時フラグは複数搭載することが可能で、それぞれのフラグには『c時短が作動する・作動しない』をはじめ、時短の種類、時短の回数といった情報が組み込まれており、これまで以上に多彩なゲーム展開が可能になる」

続けて、通常時フラグを抽選する「特定の契機」の事例をこう紹介した。

「例えば、規定ゲーム数の消化、特定のチャンス目、外れ図柄の表示やその外れ図柄の連続表示、大当たりや確変、時短から通常時に戻るときなどがある。フラグに応じた状態に移行することで、これまでにはなかった新しいルートで大当たりを目指すことが可能となる」

今回のゲーム性の拡張で実現可能となる具体例としては、特定のチャンス目が停止することで前兆状態に移行するゲーム性や、周期的にチャンスゾーンに移行するゲーム性、設定変更やRAMクリアなどのリセット後にチャンスが生まれるゲーム性などを挙げた。

清原委員長は「これらの仕組みを組み合わせることで、パチンコ機のゲーム性の幅は飛躍的に広がる。これらは一例で、各メーカーが今後どのような画期的な仕様を生み出してくるか、まさに未知数の可能性を秘めている」と力を込めた。

こうしたゲーム性の広がりに加えて、プレイヤーにとって残念な場面から逆転のサプライズを演出する設計も可能になるという。例えば、大チャンスのリーチを外した後にチャンスゾーンが来たり、RUSH終了後にチャンスゾーンに突入したり、また、駆け抜けやRUSHがすぐに終了した場合、あるいは単発大当たりが連続してしまった場合などにチャンスとなるような、あらゆる場面から新たな期待が生まれる遊技体験を実現することが可能になるという。

「各メーカーの創意工夫により、我々の想像を超える、かつてない多彩なゲーム性が生み出されることは間違いない」(清原委員長)

一方で、今回の新たな機能拡張にあたり、「複雑になり、パチンコらしさが失われるのではないか」「パチスロ化してしまうのではないか」といった懸念に対して清原委員長は、「我々が目指すのは、決して単なるパチスロ化ではなく、あくまでパチンコ独自の新しいゲーム性をつくり出していくこと。当然ながら、これまでファンの皆様に親しまれてきたフラグのないシンプルな機械も変わらず大切にしていく」とした。

清原委員長は最後に「今後は従来のシンプルな機械と、新たな機能を持つ機械の2本柱でパチンコ市場をさらに力強く盛り上げていく。こうした私たちの挑戦が、パチンコ市場全体の活性化と、ファンの皆様へのさらなるワクワク感の提供に大きく貢献するものと確信している。進化を続けるパチンコの新たな展開に、ぜひご期待ください」と述べた。

通常時フラグ搭載機はすでに適合を受けた機種もあり、年内には市場に登場する見込みだという。

パチンコ機に4つの新カテゴリ

続いて、日工組未来遊技機委員会の松下智人副委員長が、パチンコの「4つの新カテゴリ」について説明した。

松下副委員長はまずパチンコの現状について、「多様なスペックが登場し、ファンの皆様に幅広い遊び方を提供している一方で、機種ごとの性能や遊びやすさが直感的に分かりにくいという課題もあった」との認識を示した。その上で、ファンが自分のプレイスタイルに合わせて、より安心して遊技台を選択できるように、日工組が独自に4つの新しいカテゴリ分類を策定したという。その目的について、松下副委員長は次の3点を挙げた。

1つ目はプレイヤーが自身の予算や時間に合わせて最適な機種を選べる環境づくり。2つ目は遊技機の性能を可視化することで、のめり込み防止につなげる依存問題対策の推進。そして3つ目はファンが想定とは異なるスペックの台を誤って遊技してしまうことを未然に防ぐ「ホール営業所での誤認対策」だ。

新カテゴリ(日工組提供資料より)


新しい分類は上記の通り。この4つのカテゴリは、ファンやホール関係者が機種を一目で判断できるよう、各種媒体に対するカテゴリ表記のガイドラインを策定。小冊子、プロモーションビデオといったファン向けのツールをはじめ、営業・販売資料や取扱説明書に至るまで、メーカーが発信する販促物においてカテゴリを明記するという。

カテゴリ表示の運用は今年11月に導入される機種から順次対応を開始し、2027年2月以降の導入機種については、ガイドラインを順守して運用する。また、過去に販売された機種の分類は、日工組のWebサイトで確認できるようになるという。

松下副委員長は「この4つのカテゴリ分類の導入により、初心者の方から熟練のファンの皆様まで、すべてのプレイヤーが迷うことなく、自分のプレイスタイルに合った1台を見つけられるようになる。業界全体で、より透明性が高く、安心できる遊技環境の提供に努めてまいります」と述べた。

遊びやすい遊技機の販売
来年2月に強化月間

プレスカンファレンスの最後に、日電協の信田裕一郎副理事長が「遊びやすいパチンコ・パチスロ導入強化月間」について説明した。これは低・中射幸性の遊技機の販売を推進するために、2027年2月の1カ月間、各メーカーから市場に投入される新機種について、パチンコでは手軽に遊べる「レベル1 スーパーライト」と「レベル2 ライト」を優先的に販売。パチスロではBT機を中心に、手軽で王道のノーマルタイプ、AT機の中でも比較的射幸性の低いAT機を優先的に販売するもの。

信田副理事長は「日工組においては、1種タイプだけではなく、2種タイプである羽根モノなども含め、多様性のある遊技機の導入促進に向けた施策を実施すると聞いている。日電協においても、BT機の導入をより促進し、多様な遊技性を持つパチスロを取りそろえていきたい」と意欲を示した。

日本遊技機工業組合
榎本善紀理事長


「優しくて楽しいパチンコ」の復活を

今回の「通常時フラグ」と「設定」で、「通常時のゲーム性アップ」が可能になる。これまで進めてきたゲーム性の拡大に加え、スタート安定装置やデカヘソなども組み合わせていくことによって、「優しくて楽しいパチンコ」を復活させられるのではないか。いわゆるセブン機に関しては、これまで考えてきたことに到達した。

今回のフラグや設定などいろいろなものを組み合わせれば、パチスロでいうAT機のような先進的なパチンコも作れる。そこは各メーカーの知恵の出しどころで、さまざまな組み合わせによって、いろいろな機械が出せるようになる。その中でパチンコが復権し、優しいパチンコを活性化させることを第一の目標として掲げて取り組んでいきたい。

日工組の榎本理事長

日本電動式遊技機工業協同組合
小林友也理事長


「パチンコ・パチスロがともに活気を」

パチスロについて現時点で具体的にお伝えできる新たな情報はないが、パチンコについては今後の方向性を左右する重要な動きがある。パチンコ、パチスロの双方がともに盛り上がってこそ、初めて遊技業界全体が活性化し、それがプレイヤーの裾野の拡大にもつながっていくものと思っている。

パチスロも6号機の導入当初は大変厳しい状況だった。しかし、榎本理事長をはじめ、関係各位の多大なるご支援、ご尽力があったからこそ、現在の状況につながっていると認識している。パチンコ、パチスロの双方がより良い方向に進み、業界全体がさらに活気を取り戻していくことを、私どもも強く願っている。

日電協の小林理事長


文=アミューズメントジャパン編集部


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