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2018年10月19日
No.10000859

20年卒採用につなげる夏季インターンシップ
ホール企業の取り組みさまざま

ダイナムは学生のアイデアをPB機開発に生かしている

10月1日から、主要企業の内定式が各地で始まった。19年卒生の就職内定率は前年同月比3.2ポイント増の91.6%(9月1日時点)。人手不足を背景に、企業の求人意欲は依然として高いようだ。こうした中、20年卒採用を見据えた夏季のインターンシップに注目が集まっている。


就職内定率の高まりと連動して、採用活動の前段階に位置付けられるインターンシップの実施率が年々高まっている。

就職みらい研究所の「就職白書2018」によれば、2018年度のインターンシップ実施率(予定を含む)は73.7%。前年よりも5.6ポイント増加した。15年度に55.5%だったことを踏まえると、一般的といえるほどに普及している。

学生の参加率も右肩上がりで、19年卒生のインターンシップ参加率は77.9%(18年1月末時点)。18年卒生よりも2.8ポイント上昇した。参加者の82.3%は18年1月末の時点で参加企業に「入社したい」「どちらかというと入社したい」と前向きな意向を示している。

ではホール企業はこの夏、20年卒採用に向けてどのようなインターンシップを展開したのだろうか。

ダイナムのインターンシップには、計136人(男子79人、女子57人)が参加した。採用の母集団を早期に形成するために取り組んだワンデイ型のインターンシップでは、この時期の学生ニーズである「自己成長」を踏まえて、論理的な考え方や提案方法が身に着くプログラムを作成。また、学生へのパチンコ啓蒙活動として、10年後のパチンコの在り方を考えさせるコンテスト型のアイデア懸賞も企画した。

べラジオコーポレーション(大阪市港区)が実施したインターンシップには46人が参加した。プログラムの内容は、ホール経営を体験できるシミュレーションボード、チーム形成の重要性を説くチームビルディング、就職活動に生かせるアドバイスセミナーの三つだ。

ホール業界の採用事情に詳しいパック・エックスの新卒採用コンサルタント、須永将大氏は、プログラム作成時の注意点を次のように話す。

「学生を集められるか、企業の魅力が伝わるか、入社につながるかという3点を網羅できればベストです。学生を集めるには合説イベントなどへの出展を増やす、スカウトメールを地道に送るなどが必要でしょう。企業の魅力は人、業務、理念などの多方面からアプローチすべきで、例えば若手社員をメンター役に起用する、多くの業務内容を体験させる、理念に直結する内容のワークに取り組ませるといったことが挙げられます」

とはいえ、夏季インターンシップから採用活動が始まる3月1日までには、約半年間の ”空白期間“が生じる。この期間をいかに繋ぎ止めておくかも必要な対策だ。

ダイナムは秋季や冬季にもインターンシップを実施。べラジオは三つすべてのプログラムに参加した者を対象に、海外の事業所で行うインターンシップに参加できる特権を付与している。

パック・エックスの須永氏は、「夏季以降は参加者の属性にも着目すべき」とアドバイスする。例えばパチンコファン向けには、遊技費用を負担する遊技体験会や先輩社員との座談会。サービス業への関心が高い学生であれば、自社の接客研修体験会やメイクアップ講座。不特定向けであれば、就活講座や集客企画の立案ワークなどだ。

「興味深いプログラムでは、ワゴンドリンクの開発や麻雀大会、参加報酬として1万円を支給するものまであります」
年々厳しさを増す新卒採用。効果的だと思われるインターンシップを自社なりにアレンジしつつ、新たな可能性を探ることが不可欠だろう。


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