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2019年03月08日
No.10001059

タツミコーポレーション
『パチスロミクちゃん』が高稼働
プライベートブランド機が大人気機種に

『パチスロミクちゃん』が高稼働

兵庫県、大阪府、山口県でホール32店舗を展開するタツミコーポレーション(本社・兵庫県明石市)が導入した完全オリジナルのプライベートブランド(PB)機『パチスロミクちゃん』が、高稼働を続けている。いったい何が起こっているのか。

2月下旬、大阪府北部の茨木市にある『ミクちゃんアリーナ茨木店』を訪ねた。ここは総台数1068台(パチンコ704台・パチスロ364台)を擁するタツミコーポレーションの旗艦店。平日の午後4時にもかかわらず、13台を揃えた『パチスロミクちゃん』は満席の状態だった。

それもそのはずで、開店前に並ぶお客がいの一番に向かうのが『パチスロミクちゃん』で即満席。1月7日に導入されてから平均2万3000個を割らない稼働が続いているという。

『ミクちゃんアリーナ茨木店』ではグループ最多13台を揃えた

『パチスロミクちゃん』は、昨年創立30周年を迎えたタツミコーポレーションが同社のキャラクター「ミクちゃん」を通じてお客様に楽しみを提供ようと取り組んだ記念事業。2017年の秋に社内からメンバー5人を募ってプロジェクトチームを立ち上げ、開発会社とともに制作に携わった。

発案者は同社の李煥辰社長。異業種の経験を経て社長に就任した李社長が、スーパーやコンビニにはPB商品があるのに、なぜパチンコホールにはないのだろうという素朴な疑問を持っていたからだった。同社アミューズメント事業本部の塩川和靖部長が振り返る。

アミューズメント事業本部の塩川和靖部長

「これまでのホール法人のPB機は、すでに市場に投入されている機種のスペック変更などで、稼働している機種が少なかった。そのため、当初社内は懐疑的な空気でした」

しかし李社長は「PB商品は安いというイメージ。そのイメージで、お客様が安心して遊べる台を提供したい」と説いたという。

「それならすべてをゼロから作らなければということで、完全オリジナルPB機を作るプロジェクトがスタートしたのです」

当初5・9号機基準で開発を進めていたが型式試験で適合せず、6号機での開発に切り替え、昨年11月に適合。自社キャラクターの「ミクちゃん」を前面に押し出し、パネルやリールの図柄などはプロジェクトメンバーが考えてデザインした。筐体上部には「TATSUMI」の文字が光る。

スペックは6号機の完全告知Aタイプ。設定3と設定9の2段階設定「3(ミ)・9(ク)設定」を搭載し、出玉率は両設定ともにフリー打ちで100%、小役完全取得で104%。設定別に異なるゲーム性を持ち、設定3はBB偏向タイプでBB確率は約1/156。設定9はBR比率1:1タイプでBBとRB確率がともに約1/224。

「異業種のPB商品が意味する“安い”という状況を作るために、普通に誰が打っても出玉率が100%を超えるようなスペックを目指しました」

自社開発を押し出し、全店で統一プロモーションにも取り組んだ

昨年12月6日、完成した実機がプレス発表会で披露された。翌1月7日から同社の32店舗で合計109台が導入されると、109台平均で2万枚を超える稼働を記録した。同社のデータでは出玉率はしっかりと100%を超えているので、収支はマイナスになることが多い。ただし、それ以上にメリットは大きいと塩川部長は言う。

「30周年を記念してお客様のために作ったパチスロです。サービス面でお返しする以上に、直接この機械で手軽に長く遊んでいただくことでお客様に感謝の気持ちを感じてもらえることが一番大きなメリットです。この機種は他の店舗では打てませんから」

これから予定している新店では、地元自治体のご当地キャラクターとコラボした新パネルでの導入も予定しているという。

最後に塩川部長に聞いた。このプロジェクトは成功でしたか?
「多くの社員が、次の機会があればプロジェクトに加わりたいと手を挙げています。チームビルディングという効果も含めて、大成功です」



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