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2019年11月22日
No.10001458

厚生労働省
ギャンブル等依存症治療 公的医療保険適用を検討

厚生労働省は11月20日、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の適用対象とする方向で検討に入った。厚労省は「ギャンブル依存症に対する効果的な依存症集団療法プログラムが開発され、効果が確認された」と説明している。

健康保険制度や診療報酬の改定などについて審議する厚生労働相の諮問機関「中央社会保険医療協議会(中医協)」が11月20日開催した総会で、ギャンブル依存症の治療を公的医療保険の適用対象とすることが提案された。厚労省は来年度の診療報酬改定に向けて結論を出すという。21日に各メディアが報じた。

中医協の総会で提示された資料によるとギャンブル等依存症の外来患者数、入院患者数は2014年度以降増え続けており、2017年度の外来患者は2014年比73・3%増の3499人、このうち69・9%が継続外来患者。2017年度の入院患者は2014年比で36・6%増加し280人だった。



今回、次期診療報酬改定で効果的な治療方法に係る評価が新設される可能性が出てきたのは、厚労省によると、「ギャンブル依存症に対する効果的な依存症集団療法プログラムが開発され、効果が確認された」ためだ。

11月20日の中医協総会で提示された資料によると、2016年度から2018年度に行われた日本医療研究開発機構(AMED)研究「ギャンブル障害の疫学調査、生物学的評価、医療・福祉・社会的支援のありかたについての研究」(研究開発代表者:松下 幸生・久里浜医療センター副院長)において開発されたギャンブル依存症に対する認知行動療法を主体とした全6回の標準的治療プログラムを用い、全国35の治療施設で比較試験を実施したところ、断ギャンブル率の改善が見られたという。断ギャンブル率は、治療プログラムを実施しなかった者が10%未満だったのに対して、治療プログラムを実施した者では40%を超えていた。また、治療プログラムを実施した者ではギャンブルの頻度も支出額のいずれも低減していた。

ただし、治療プログラム実施のわずか1カ月後の時点でも約6割はギャンブルを断っていないことから、集団治療プログラムに向かないタイプの依存症者がいると推測できる。


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