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パチンコ店特化型広告代理店のCEOが語る 「実戦! パチンコ店のWebマーケティング」⑨
MEO対策は「クチコミ」がキーポイント
文=梶川弘徳 シー・エフ・ワイ代表取締役
今回は、MEO対策(マップエンジン最適化、ローカルSEO)において「クチコミ」がキーポイントであることの理由と、クチコミに対しての向き合い方について解説します。
MEO対策とは、Googleマップに掲載する自社の店舗情報やビジネス情報を、Googleビジネスプロフィールというシステムを活用し、検索アルゴリズムに則って最適化することで、Googleマップでの検索(ローカル検索)結果において上位表示させることを指します。MEO対策によって上位表示させることができればマップから集客するという集客効果が期待できるため、Webマーケティング上の重要施策となります。MEO対策の基本的な内容としては、次のようなことが挙げられます。
1 Googleビジネスプロフィールに登録する
2 オーナー確認をする
3 キーワードを設定する
4 情報を充実させる(写真をアップする)
5 最新かつ正確な状態に保つ
6 NAP情報(Name、Address、Phone)を揃える
7 クチコミの数を増やしてレビューを上げる
8 こまめにクチコミに返信する
この中でもMEO対策においては、7と8のクチコミに関する対策がキーポイントとなりますが、その理由と向き合い方について解説します。
まずは、クチコミがキーポイントである理由についてみてみましょう。米国のWebマーケティング会社MOZが行った調査によると、ローカル検索のランキング付けに影響を与える要素として、Googleレビュー(クチコミ)が第2位となっています。これは、ビジネスオーナーが登録したGoogleビジネスプロフィールの公式情報に次いで、第三者であるユーザーの利用体験を記したクチコミが重要視されていることを意味します。
Googleは、「多くの人から評価されている店舗=ユーザーに情報を提供すべき重要コンテンツ」とみなします。上位表示を目的としたMEO対策でクチコミがキーポイントである理由は、「Googleの検索アルゴリズムがクチコミを重要視している」ということになります。
次に、クチコミに対しての向き合い方ついて解説します。クチコミというのは、「検索アルゴリズムが重要視している」ということ以外に、軽視できない理由があります。それは、ユーザーからの信頼に大きく影響するからです。ユーザーが店舗情報を検索する際、他の体験者によるクチコミを参考にするケースは少なくありません。投稿されるクチコミには、当然良い内容もあれば悪い内容もあります。その悪い内容のクチコミは削除したくても、Googleビジネスプロフィールに投稿されたクチコミはGoogleのポリシーに違反していない限り、削除することができません。
では、クチコミに対してはどのように向き合えば良いのでしょうか? それは接客として向き合うのが良いでしょう。ユーザーは、利用体験の結果、悪いクチコミを書き込むケースがあります。むしろ、パチンコ店の場合はその方が多いと考えておいた方が良いかもしれません。その悪い内容のクチコミが投稿された場合、ポジティブな内容で必ず返信するようにしましょう。
もしも、実店舗でユーザーからクレームを言われた場合、クレームを無視することはせず、真摯に向き合うはずです。どんなに激しいクレームを言われても、真摯にユーザーへ向き合うことで解決することは少なくありません。Web上でのクチコミもこれと同じように真摯に向き合うことが大切です。
また、クチコミというのは、当然、他のユーザーも目にしています。悪い内容のクチコミで終わってしまっているよりも、店舗からのポジティブな内容で終わっている方が印象は格段に良いです。クチコミ返信は接客として真摯に向き合い、全てのクチコミに返信する仕組みの構築をお勧め致します。
最後に、“ちょっと驚く”Googleビジネスプロフィールの仕組みについて触れておきたいと思います。Googleビジネスプロフィールは「登録した覚えがないのに、勝手に登録されている」というケースがよくあります。
これは、Googleビジネスプロフィールが、オーナーではない第三者でも情報を登録することができる、という特徴を持っているからです。また、「編集した覚えがないのに、勝手に内容が編集されている」ということもよくあるケースです。これはGoogleの改変によるものですが、改変の元となる情報は、サイト内の情報の修正を提案から名前・場所・営業時間などの修正を提案したユーザーの情報になります。提案が承認されれば検索結果に反映されます。このように、誰でも操作できてしまうため、対策としてオーナー登録を済ませておくことを推奨します。
オーナー登録を行うと、第三者による変更の提案を管理できるほか、リアルタイムでの情報発信や、クチコミの返信、広告を使ったビジネスの拡大などができるようになります。防衛という観点からオーナー登録をしっかりと済ませる。そして、せっかく登録したのであればクチコミには接客として向き合って、Googleビジネスプロフィールを集客ツールとして活用してみては如何でしょうか?
※『月刊アミューズメントジャパン』2022年9月号に掲載した記事を転載しました