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2023年10月26日
No.10003893

『777EC』じわり浸透 業界DXの現在地とは|サミーネットワークス

『777EC』じわり浸透 業界DXの現在地とは|サミーネットワークス

遊技機の取扱説明書や帳票類の電子化など一部で進む遊技業界のDX。そんな中、サミーネットワークスが手掛けるECプラットフォーム「777EC」が新たな展開を見せている。「777EC」と業界のDXの現在地について、サミーネットワークスの嶋田崇本部長に聞いた。
(文中敬称略)


INTERVIEW
サミーネットワークス
執行役員 マーケティング本部
嶋田 崇 本部長




──『777EC』のサービスが始まってから約3年。遊技機のEC販売という新たな領域を開拓してきました。この3年間を振り返っていかがですか。

嶋田 これまで、遊技機メーカーの営業は基本的に対面が通例でしたが、当社グループではそれ以外にもうひとつの営業ラインとしてEC販売ができないかと考えて、2020年の夏にECプラットフォームの『777EC』を立ち上げました。ちょうど同じタイミングで新型コロナの感染が拡大し、グループ内で「ECを加速させるしかない」という方針に舵を切り、計画を前倒しして、一気にシステムを進化させていきました。

──具体的にどのように進化したのでしょうか。

嶋田 最初に手掛けたのは、それまで店舗に伺って交わす紙の契約書を、WEB上での契約で支払いまで完結できるようにしました。次の段階として、世の中が捺印レス、ペーパーレスなど電子化が推奨される中で、業界も同様の方向に舵を切るようになってきた事業環境の変化を受けて、『777EC』で率先して各種帳票類や保証書の電子化を遂行しました。ホール様も電子化に慣れていただくにつれて、そのメリットを感じていただいているのが現状だと思います。

全国ホールの約95%が登録

──遊技機の受発注における進化はありましたか?

嶋田 『777EC』では、下取りの代わりとなるトレードイン機能を実装しました。これにより、実機購入時だけでなく、不要になった遊技機をいつでも買い取れるようになりました。これはメーカーとホール様の両方からの需要に応えられる仕組みだと思っています。ほかにもお客様の声を反映して、遊技機販売時やアフターサービス時における操作性の向上、作業効率の改善などは常にアップデートしています。

──現時点でどの程度の店舗が『777EC』に登録していますか?

嶋田 『777EC』に登録いただいている法人数は2171法人で、店舗数は7248店です。おかげさまで全国のホール店舗の約95%をカバーしております。

──決済方法はどのような形が多いですか?

嶋田 メーカーごとに異なりますが、『777EC』が独自に推奨している決済方法は、口座引き落とし、クレジットカード、振込の3つの納品前集金です。ほとんどのお客様がこのいずれかをご利用されています。これらはいままでの遊技機販売の商慣習ではなかったことです。推奨方法で購入された場合にはメリットが出るような仕組みも設定しているので、ホール様のメリットにもつながっていると思います。

エンターライズ社が参画

──このほどエンターライズ社が『777EC』での遊技機販売に参画すると発表がありました。どんな経緯で実現したのでしょうか。

嶋田 サミー社以外のメーカーの参画としては、昨年の平和社に続いてエンターライズ社が2社目になります。当社、エンターライズ社ともにDXを推進している方針が似ているという背景がありました。その概念がシンクロしたことによって、一緒にやっていきたいというムードが生まれたのではないかと思っています。

──今回の発表では、エンターライズ社の遊技機販売でサミーが営業活動をするということです。そもそもサミーネットワークスのEC販売はどのような営業形態になっていたのですか?

嶋田 メーカーとホール様との、いわゆるBtoBでの販売活動は、人と人のコミュニケーションが不可欠です。EC販売と言いながらも、営業担当がホール様ヘ伺い、お客様と会話して機械購入を決定してもらうという流れにさほど変化はありません。ただ、遊技機の購入が最終的に決定された際には、お客様に必要な情報をWeb上で入力してもらい、サイト内で契約の締結をしていただく運びとなっています。

──一方で、エンターライズ社にはどのような営業面での課題があったのでしょうか。

嶋田 エンターライズ社はホール様とのタッチポイントになる直販部隊を持っていないため、営業活動なしでのEC専売は現実的ではないという課題がありました。そこで、エンターライズ社の既存の営業ラインにプラスして、新しくEC販売専用ラインとして、サミー社の営業チャネルを検討いただけることになり、両社で合意しました。

──エンターライズ社との取り組みを進める中で、どんな気づきがありましたか?

嶋田 サミーグループには全国に8支店27拠点があり、ぱちんこもパチスロも両方扱っていて、どちらもホール様に対して信頼度の高い営業を展開しています。全国各地のホール様に営業が行き届くサミー社のリーチ力は、他メーカー様に対しても非常に魅力があると認識を新たにしました。

──サミーグループでは『7 77EC』のリリース当初から、多くのメーカーがこのプラットフォームに参画してほしいという想いを持っていたと思います。今後はどのような方針で進めていきますか。

嶋田 現在も複数のメーカー様と前向きな話が進んでいますので、遊技機のEC販売の流れを少しでも広げていきたいと思っています。ただ、個社の事情もあると認識していますので、双方にとって折り合える形で進めていくことで、WIN WI
Nの関係を構築していくことを目指して行きます。ゼロから決済プラットフォームを作るにはコストも時間もかかりますので、他メーカー様が『777EC』を利用するメリットは十分あると考えています。


モノやサービスの提供も

──業界のECプラットフォームとして、『777EC』は今後どのような展開を目指して行きますか?

嶋田 ホール様がやりたいこと、あるいは望まれることを『777EC』で実現するプラットフォームにしていく計画です。例えばホール様の店舗集客施策や景品の購入、バックオフィスツールの提供など、遊技機以外の商材も購入できる総合プラットフォーム化を目指し、ホール様へ更なる利用価値をご提供できるよう進めていく計画です。ほとんどのホール様が『777EC』をご利用いただける環境にあるので、『777EC』のサイトを見れば商品やサービスを買うか買わないか判断できます。このサイトですべて決済できるのであれば、将来的にはリソースの削減や業務効率化、更には業界のDXに貢献できると思っています。

──それはいつごろまでに実現できますか?

嶋田 セガサミーグループは長期ビジョンとして、「2030年に向けて」というメッセージを発信しています。それをどう具現化するか、グループ会社それぞれで考えている最中ですので、2030年までには、サミー社営業マンからの意見やホール様のご要望を伺いながら理想の形を一緒に作り上げたいと思っています。ただし技術は常に進化するので、そのときの最新の技術を取り入れていきたいですね。

──最後に今後の業界のDXについて、ホール関係者へのメッセージをお願いします。

嶋田 『777EC』についてホール様にご意見を伺うと、保証書の電子化や集金、契約などで非常に楽になったという声を耳にするようになりました。遊技機をめぐる商習慣も、当初はさまざまな声が寄せられましたが、実際にご利用いただくなかで、少しずつその利便性を感じていただいて、少しずつDXに向かう手ごたえを感じているところです。誰もが疑問視していたスマート遊技機も10年以上たって実現したように、遊技業界ではこれまで超えられないと思っていたことがどんどん実現している状況です。DXも、始めた人がいないと進んでいかないので、私たちは先駆者としてフロントランナーであり続けていくつもりです。ホール様にはぜひ、自社のDXの一環として、『777EC』をインフラとして使っていただきたい。そのためにサミーネットワークスはたゆまぬ努力をしていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

文=アミューズメントジャパン編集部

※『週刊アミューズメントジャパン』2023年10月23日号に掲載した記事を転載しました。


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