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ショート動画広告が若年層集客のカギ 横動画と縦動画の使い分けが必要な時代に
CCG ENTERTAINMENT「縦型動画広告」
視聴者に視覚と聴覚の両方でより多くの情報を訴求できる動画広告。横型動画広告が主流とされているが、近年注目されているのがショート動画で訴求する縦型動画広告だ。全国のホール企業に広告サービスを展開するCCG ENTERTAINMENTに、そのメリットや活用法について聞いた。
縦型動画広告とは、主に約1分に内容を収めた動画による訴求方法。短時間で動画の内容を魅力的に伝えることができる。
サイバーエージェント社が2024年に実施した国内動画広告の市場調査によると、縦型動画広告の市場規模は前年比171・1%の約900億円。その需要は一年で大幅に増加し、28年には2088億円に達する見込みだ。
同社では、そんな縦型動画を活用した新たなサービスを展開する予定だ。
若年層向けの縦型動画広告
キャッチーな動画作成を
縦型動画広告の需要は高まっているが、業界ではまだ浸透していない。「競合店に先手を打たれる前に、活用することが重要になります」と話すのは、企画部の小板橋奎人マネージャーだ。
小板橋マネージャーは「これまで主流だった横型動画広告は、30代から40代の視聴数が高いという傾向がありました。縦型動画広告は、若年層や女性に対してのアプローチが強い媒体になっています」と続ける。
稼働が好調な「東京喰種」や7月以降に登場する「東京リベンジャーズ」や「ブルーロック」といった、若年層に人気のアニメが近年次々とパチンコ・パチスロ化している。まずは、こうした人気コンテンツの遊技機が遊べることを伝えることが重要になるという。
「YouTubeショートやインスタのリールへの広告はパチンコ関係でも出稿可能です。視聴数を稼ぐ目的ではなく、縦型動画広告を見る機会が多い若年層ユーザーに人気アニメがパチンコ・パチスロで登場することを知ってもらい、パチンコに興味を持ってもらうことが目的です」(小板橋マネージャー)
広告を表示させるユーザーは、アニメに興味を持つ若年層。パチンコに興味のある層はもちろん、ノンユーザーでも年齢やアニメの作品名、キャラクター名などをキーワードに設定することで、表示させることができるという。
では、興味を持ってもらえるような動画はどのように作ればいいのか。営業部の樋口知子部長はこう語る。
「再生されてから1秒で続きが見たいと思わせるキャッチーな動画が最適です。例えば、LINEのトーク画面のような会話の中でアニメやパチンコの話をしたり、『パチンコ店で本当にあった話』などと告知を短くまとめてみたり。BGMも耳に残るような曲を作ってみることも方法の一つです」
遷移先はアニメコンテンツを全面に打ち出した、ランディングページが最適。店舗ホームページにするなら、どんなコンテンツの遊技機があるのか、分かりやすく伝える必要がある。
「5年後、10年後の業界を考えると、若年層のパチンコ離れは店舗としても深刻な問題です。今いるユーザーを囲い込みつつ、若い新規ユーザーを少しずつでも育成していくことが今後にも関ります。縦型動画広告は、アニメコンテンツと新規の若年層を繋ぐ架け橋になるはずです」(樋口部長)
※『月刊アミューズメントジャパン』2025年7月号に掲載した記事を転載しました。
文=アミューズメントジャパン編集部















