
2026年08月28日
No.10005370
No.10005370
パチンコユーザーが人生で最も負けられない日
【毎週金曜日更新】全日本学生遊技連盟・週刊連載コラム㊶
こんにちは!週6でホールに通う情熱的なパチンコユーザー、下采紀惠です。今月もお付き合いくださいませ。
さて、突然ですが皆さん。
人生で「絶対に負けられない」と思う日はありますか?
大事な試験の日。部活動の試合の日。ライバルとの勝負の日……。
パチンコユーザーにも、そんな「絶対に負けられない日」があります。
打った台で出すことじゃないの?と思うかもしれませんが、私が最もそう思う日は別にあると確信しています。
それは――
人生初パチンコとなる人を連れて行く日です。
パチンコを打っていると、友人や後輩に一度くらいは言われたことがあるのではないでしょうか。
「私、パチンコ興味あるんですよ!教えてください!」
「人生経験で一回やってみたい!連れてって!」
もちろん私も、そう言われたことがあります。
そして、そのたびに私は笑顔で、
「もちろん!いいよ!」と答えるのです。
……が。
本音を言わせてください。
「怖い!!!!」
別に面倒くさいわけではありません。むしろ、自分が大好きなパチンコの楽しさや魅力を知ってもらえることは最高に嬉しい。
ただ…、彼らからの目を輝かせたお誘いは目を瞑って逃げたくなるのです。
その理由はー
彼らは嘘つきだからです…!
「パチンコって、出るときは出るけど、数万円なくなることもあるよ?大丈夫?」
「もちろんです!」
……これが大抵嘘なのです!!
このエピソードを聞けばそれがわかることでしょう。
迎える、後輩の人生初打ち連れ添いの日。
最初の5,000円。
「まだまだ大丈夫です!」
10,000円。
「あれ……結構なくなるんですね…」
15,000円。
「…………」
20,000円。
「これ、普通に遊園地行けるじゃん…」
隣で私は、必死に笑顔を作りながら、
「まあまあ!今日はたまたまだから!パチンコはダメな日もあるし、逆に運がめちゃくちゃ良い日もあるから!」
と、パチンコユーザー同士なら何度も使ってきた魔法の言葉をかける。
しかし、初心者にはこれが効かない!
「…そうなんですね」
その一言が、なぜか胸に刺さる。
「今日、連れてこなかった方がよかったかな……。」
「私のせいで悲しい思いをさせてしまったのでは…」
気づけば、自分が負けたときよりも落ち込んでいるのです。
だから私は、初心者を連れて行く前日になると、いつもとは違う祈りを捧げます。
「明日は私が当たらなくてもいいです」
「私の台はどうでもいいです」
「だから……どうか……」
「人生初打ちの人の台だけは、すぐ当ててめちゃくちゃ出してください!!!!」
人生初打ちの人を連れて行く日は必死に懇願するのです。
なぜなら、初めて打ったパチンコが「お金だけが消えていった日」になってほしくないから。
「楽しかった!」
「またやりたい!」
そう言って帰ってほしい。
そして、いつかその人がパチンコを好きになったとき、「初めて連れて行ってくれた人」として、少しでも良い思い出に残っていてほしい。
だから、パチンコユーザーの皆さん。
もし誰かに「パチンコ教えてください!」と言われたら、逃げずに連れて行ってあげてください。
ただしその前日の夜だけは、いつもの自分を捨てて、全力で天に祈りましょう。
「頼むぞ……明日は私じゃない。あの子を勝たせてくれ」
パチンコユーザーが人生で最も敗北を恐れる日は、自分が打つ日ではありません。
大切な誰かの“初めて”を背負って打つ日なのです。
それでは、またお会いしましょう。
文=下采紀惠(全日本学生遊技連盟)















