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2018年10月01日
No.10000834

来年4月1日から有給年5日義務化
パート・アルバイトの一部も対象

今年6月に労働基準法などの改正を含む「働き方改革関連法」(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)が成立し、来年4月1日から一定の条件を満たす労働者に、年に5日以上の有給休暇を取得させることが義務化されることになった。パートやアルバイトの一部も対象になるため、ホールでも対応が求められる。


「働き方改革関連法」は、雇用対策法、労働基準法、労働時間等設定改善法など、労働法の改正を行う法律の通称で「働き方改革の総合的かつ継続的な推進」「長時間労働の是正と多様で柔軟な働き方の実現等」「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の3つを柱としている。

有給休暇取得義務化はこの法律が定める条項の一つ。年10日以上の有給休暇を取得できる労働者に時季を指定した上で5日を消化させることが会社側に義務付けられる。

正社員もしくはフルタイムの契約社員は入社6カ月後に年10日の有給休暇の権利が発生する。パートやアルバイトは勤続年数や出勤日数による。週4日出勤(年間169日から216日)で3年半以上、週3日出勤で5年半以上経過し、直近1年間の出勤率が8割以上であれば有給取得日指定の義務対象となる。

では、企業はどう対応すればいいのか。ひとつは、会社が一斉に特定の日を有給休暇として休みにするといった計画的な年休制度が考えられる。例えば、ゴールデンウィークなどの谷間を「有給休暇」として大型連休にする企業もこれに当たる。社労士である小林労務の上村美由紀社長はこう説明する。

「計画年休制度は、できるだけ業務に支障がない時期に全社、または部署ごとに一斉に有給を消化できるので、繁忙期などの見通しが立てやすい場合はメリットが大きい。ただし、事前に労使協定を締結しなくてはなりません。会社側の都合だけで変更することができないので注意が必要です」

もうひとつは、対象となる従業員を個別で管理し、そのうち年間で5日未満となりそうな従業員に対して会社が有給取得日を指定する方法だ。

「従業員ごとに有給消化日数を管理するといった手間がかかりますが、現場の実情に合わせて、業務に影響が出ないように有給休暇を取得してもらえるので、店舗型ビジネスなどはこちらの方が適しています」(上村社長)

ホール企業は、どんな準備をしているのか。ダイナムでは、年間に有給休暇を10日以上取得できるパート・アルバイト社員が60.1%。対象者に、6連続休暇とメモリアル休暇の計画的付与を行い、実施状況の確認をしていく方針だ。なお、パート・アルバイト社員の有給休暇取得率は88.2%で平均取得日数が8.5日となっており、実績では大半が年5日以上の有給を取得しているという。

有給休暇の取得義務に違反した場合は30万円以下の罰金が課される。上村社長は「有給休暇を消化させることを前提とした採用計画、あるいはシフト管理をしていくべきです。コスト面で考えると負担は増えるように思われるかもしれませんが、人手不足の時代ですから、コンプライスを徹底し、働く制度をしっかり整えることが、優秀な人材の確保や離職率低下につながり、長期的に見れば生産性の高い組織づくりにつながるはずです」


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