特集記事

特集記事内を

2020年07月10日
No.10001827

雄健工業『店舗付駐車場』
土地活用の新たなビジネスを提案
駐車場付の収益物件モデル

土地活用の新たなビジネスを提案
店舗付駐車場のスキームで建設された『VIERRA江東橋』(東京都墨田区)

自走式立体駐車場大手の雄健工業が手掛け、パチンコホールで近年活用されてきた店舗付駐車場。このスキームを使った商業施設が昨年11月、都内にオープンした。駐車場付きの新たな収益物件として注目が集まっている。

昨年11月、東京都墨田区にオープンした『VIERRA(ビエラ)江東橋』。「ビエラ」はJR西日本不動産開発が「えき、街、暮らしのとなりに」のコーポレートスローガンを具現化することを目的に展開している商業施設で、『ビエラ江東橋』は同社が東日本で開発した初の施設となった。

ビルの名称は「江東橋NKビル」。1階にスーパーのオーケーが、2階にダイソーとスギ薬局がテナントで入居。3階から5階は日本パーキングが管理する自走式立体駐車場という構成だ。

建設プロジェクトは当初、ゼネコンとの競合だったが、雄健工業が生産供給する個別認定品(耐火設計による国土交通大臣の認定品)の工法を使用することのコストメリットが秀でていたため、雄健工業が設計・施工で元請になった。

個別認定品とは、もともと自走式立体駐車場の規格として国交省が定めた工法で、主要構造部の構造方法や特定防火設備について指定性能評価機関の評価を受けることで、「耐火被覆不要」「防火区画不要」「消火設備の簡素化」などを可能にした建物。この工法を使えば、高い安全性を保ちながら低コストで店舗と駐車場を一体的に建設できる。雄健工業ではこのスキームを「店舗付駐車場」と名付け、個別認定取得のノウハウや設計・施工技術を培ってきた。

江東橋NKビルの建設にあたっては、JR西日本不動産開発が一般にはまだ浸透していないこの工法に着目。雄健工業は店舗と駐車場の両方の使い勝手と、面積が大きい駐車場部分を同時に考えて設計することで、当初の一般建築案と比べて大幅なコストダウンを実現した。江東橋NKビルはJR西日本不動産開発が土地を賃借して建物を建設。低コストで建物が建てられたことで、利回りの高い事業スキームになった。
 
新規則機への入替に加えて新型コロナ感染拡大に伴う休業などで、ホールを取り巻く経営環境は厳しさを増している。土地を所有している企業であれば、店舗付駐車場のスキームで収益物件を作れば安定した収益を得られる。パチンコ事業のリスクヘッジという意味でも検討の余地があるのではないだろうか。

自走式立体駐車場メーカーの中でも店舗付駐車場で設計から施工までを手掛けられる企業は雄健工業以外にほとんどない。時間貸駐車場運営の大手企業やテナント誘致の専門業者との取引がある同社では、ホール経営者から相談があれば様々なスキームを提案できるという。

雄健工業の河野哲也東京支店長は、「立体駐車場や店舗付建物に投資してもらえれば確実に収益が見込める物件を作れます。土地活用や投資案件を探しているホール経営企業様に対して有益なご提案ができると考えていますので、ぜひご相談ください」と意欲を示している。

雄健工業 東京支店 河野哲也支店長


パチンコ・パチスロ最新記事