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2020年11月18日
No.10002011

全国遊技場青年部連合会
ホールの換気実証実験映像を報道機関に公開
密閉空間ではないことを「見える化」

全国遊技場青年部連合会は10月26日、パチンコホールの換気実証実験の映像をマスコミに公開した。約10分で店内のスモークが消え去り、パチンコホールが密閉空間でないことを「見える化」した映像に対して、感染症の専門家も「ホールが密閉空間ということは否定できる」と評価した。

名古屋市内で開催した発表会には全日遊連の阿部恭久理事長、感染症の専門家として映像制作を監修した愛知医科大学感染症科の三鴨廣繁教授、オオキ建築事務所の大木啓幹代表のほか全国遊技場青年部連合会のメンバー4人が出席。業界誌のほかテレビ、新聞、通信社など多くのマスコミが取材した。

冒頭で挨拶した愛知県遊協青年部会の堀部昭広部会長は「新型コロナウイルスの感染が拡大し、最終的には全国で98%以上の店舗が休業要請に応じた。それでも休業要請を受け入れられなかった一部の店舗もあり、多方面から厳しいご意見をいただいた」とコロナ禍におけるホールの状況を説明。パチンコホールが3密にあたるというイメージが広がることを懸念しているなかで、オオキ建築事務所の大木代表が「パチンコホールは商業施設の中でもっとも換気が行われている空間であると言っても過言ではない」と発信していることに勇気づけられたと明かし、「なんとかパチンコホールは3密を回避できる可能性が高いということを知っていただく努力をしていかなければならないと思い、ホールでの換気実証実験の映像を制作した」と経緯を説明した。

愛知県遊協青年部会の堀部部会長

その後に上映された4分余りの映像は、天井の高さが4・1メートルと3・2メートルと異なる、愛知県内の2店舗で実施した実証実験の様子をまとめたもの。実験ではホール内にスモークを充満させ、10分後にどの程度スモークがなくなっているかを検証した。その結果、2店舗とも噴射開始後に店内に充満していたスモークが徐々に排出口から排出され、実験開始から10分後には客室付近のスモークがほぼなくなった。

約10分で店内のスモークが消えていく映像が公開された


実験にも参加した愛知医科大学の三鴨教授は「正直言ってびっくりした。換気に関しては、これ以上はない設備を備えられている。少なくともは密閉ということは否定できるだろう」と評価。「パチンコホールには密閉、密接、密集の3要素が揃っているじゃないかというみなさんの認識は、いまとなっては誤解。みなさんの目に見える形で実証できたことが今回の実験の最大のポイント」と述べた。

その上で三鴨教授は「換気が大丈夫だから安全だというわけではない。ホール側はハンドルやボタンなどを消毒されている。お客様側は手指衛生をする。何よりも、体調の悪いときにはパチンコに行かないという勇気を持っていただくことが、感染を蔓延させないことにつながる。ぜひそこは守っていただきたい」と訴えた。

発表会の最後には全日遊連の阿部理事長がこう総括した。「今回、全国の青年部の人たちがホールの換気を見える形で映像にする企画を進めていただいたことは業界にとって非常にプラスになった。ぜひこの映像を多くの方に見ていただきたい。また三鴨先生からお話があったとおり、ハード的な部分だけではなく、ソフト的な部分もしっかり業界が進めていき、ひとりでも感染する方が出ないような環境づくりを進めていきたい」

左から阿部理事長、三鴨教授、大木代表


「誤った知識のまん延を危惧した」
オオキ建築事務所 代表
大木啓幹 一級建築士

不特定多数の人が集まる施設では、建築基準法でこの程度の換気をしなさいと定められています。さらに喫煙率が非常に高かったパチンコホールでは、かなり設定の高い換気量を要求されていました。

かつては小さなお店が多く、ドアを開けっぱなし、換気扇を回しっぱなしという時代が長く続きましたが、1980年代からは郊外型を含めて大型のパチンコ店が増え、パチンコ台を設置する数が飛躍的に伸びたことでタバコを吸う人が多くなり、換気量が多くないと営業ができないような状態が続きました。

その後喫煙率が下がっていまは50%ですが、その間に女性客も増え、タバコを吸わない人たちが髪の毛や服にニオイがつくのを嫌うことに対処する必要があったため、ほとんどのパチンコ店で10分間に1回、1時間に5~6回程度の換気回数が行われる設備を備えています。

新型コロナが感染拡大していくなかで、パチンコ店は密室だという誤った知識が世の中にまん延してしまってはいけないと思い、そうした情報を発信していきました。


「換気に関してこれ以上はない設備」
愛知医科大学 感染症科
三鴨廣繁 教授

パチンコホールは3密の要素が揃っているという認識は、いまとなっては誤解。この誤解を受けて、98%も休業しなければならなかった。その間にパチンコ業界では、ビデオにあったように入店時の手指衛生や、ハンドルやボタンなどをお客様が代わられるごとに消毒していました。

そんななかで今回、ハードとしてどうなのかというところで、換気実験がビジュアル化された。実際に実験してみると10分に1回程度で空気が完全に入れ替わる。正直言ってびっくりしました。換気に関しては、これ以上はない設備を備えられているんだなと改めて思いました。

加えて手指衛生、ハンドルやボタンの消毒などの環境整備がしっかりなされていれば、ほぼコロナ対策は完璧ですよね。安心して楽しめます。ホール側がこういう努力をしていることがわかったので、今度はお客様の立場で行く人が、手指衛生をしっかりやっていくこと。店の側も継続的に環境整備をしていただくこと。それが大事だと思います。


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