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土地を活かした空間づくり テナント誘致で人を呼び込む |フィル・カンパニー
家本政明さん(インタビューはこちらから)が特命部長兼広報部長を務めるフィル・カンパニー。狭小地や変形地といった運用の難しい土地にテナントを誘致できる建物やセカンドハウスとして活用できるガレージハウスを建て、オーナーが賃料収入を得るサービスだ。その詳しい事業内容や魅力を紹介する。
フィル・カンパニーは、「Phill(=共存共栄)」の企業理念のもと社会課題である「未活性空間の増加」に対してさまざまな事業を展開する。土地の活用が難しく、オーナーが収入源として諦めている未活性空間を活用し、人が集まる場所に生まれ変わらせる。オーナーも収入を得られ、地域活性化にもつながる事業として注目されている。
同社が提供するサービス「フィル・パーク」では、主にコインパーキングの上部空間を活かした”空中店舗“を設計・建築し、飲食店やオフィスなどが入居する商業施設として運用する。コインパーキングだけでなく、駅近の狭小地、変形地にも対応している。その事業スキームは2種類ある。
オーナーが依頼する請負受注スキームは、請負契約後に建築、テナントを誘致し、オーナーに引き渡すというもの。オーナーはテナントから賃料収入を得ることで投資を回収。その後は持続的な収入を得ることができる。テナントの誘致は入居したいという企業から選ぶわけではなく、同社がそのエリアのニーズに合った企業に交渉。長期的な運営を見込めるテナントを誘致することで賃料収入の安定、さらには地域活性化につながる街のシンボル的な存在を目指すことができる。初期のテナントの誘致が未定の区画がある場合は、賃料保証もあるため安心だ。
またフィル・カンパニーが地主から土地を仕入れ、建築、テナント誘致まで行った土地・建物を販売する開発販売スキームもあるため、土地を持っていなくとも契約可能だ。
同社はグループ会社で建設業・一級建築士事務所の免許を保有している。建物は設計から管理まで一貫して行えるため、窓口一つですべての業務が完結。オーナーの負担は最小限に抑えられる。さらにテナントの使いやすさを重視し、オーダーメイドで企画。店舗利益を最大化し、高い賃料を狙える。
建物はコインパーキングとテナントの需要に合った設計。建物階層数・フロア面積の最適化や車の出し入れがしやすいレイアウトと建物設計、テナント店舗利益を最大化するためのデザイン性が高い建物設計などを行うことで、コインパーキングでの収入、テナント収入を最大化する。
景気に左右されにくいコインパーキングの安定した収入に加えて、空中店舗の賃料収入も得られるのが「フィル・パーク」の魅力だ。
ガレージやアトリエに最適
「プレミアムガレージハウス」
フィル・カンパニーが提供するもう一つのサービスが「プレミアムガレージハウス」。1階はガレージやアトリエ、フォトスタジオに、2階は居住スペースとしても利用可能な次世代型賃貸住宅だ。
ターゲットは、車・バイク利用者で比較的高額の賃料でも構わないという高所得者。車を複数台所有する高所得者の入居が見込め、自宅のほかに「プレミアムガレージハウス」を借りる人が多いという。
使用率の低い月極駐車場やもう使わなくなった畑、高速道路のインターチェンジ付近といった、遠隔地に最適なサービスで、入居率は97・8%(23年10月5日現在)。入居待ち件数も全国で約7000件と非常に多いため、安定した収益性に期待できる。
入居者は自社メディアで募集。ストックしている入居希望者情報と物件情報をマッチングする”入居待ち登録“という不動産賃貸業の常識を覆す仕組みで、退去後の入居者をすぐに募集できる。
23年10月時点で9府県174棟・551戸の建築実績を誇る。入居待ち件数が多いため入居者の退去後も賃料は下落しづらい。また駐車場やトランクルームとは異なり、建物は住宅扱いのため節税効果にも期待できるという面でもメリットは大きい。
設計から建築、テナント誘致や入居者の募集まで行うフィル・カンパニーだからこそ可能な未活性空間を活用した2つのサービス。運用の難しい土地の扱いにお困りのオーナーは一度相談してみてはいかがだろうか。
※『月刊アミューズメントジャパン』2024年6月号に掲載した記事を転載しました。
文=アミューズメントジャパン編集部