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2020年04月23日
No.10001671

社安研 依存問題研究の中間報告を公表
遊技障害と関連が強い要因が明らかに

公益財団法人 日工組社会安全研究財団は先ごろ、「パチンコ・パチスロ遊技障害」研究成果の中間報告書を公表した。

社安研のパチンコ・パチスロ遊技障害研究所は、精神医学、脳科学、心理学、社会学を専門とする7人の領域横断的な研究者から構成され、2017年1月から2月にかけて、全国の18歳から79歳までの9,000人の男女を対象に調査を行い、パチンコ・パチスロ遊技障害のおそれのある人々が推計40万人であるということを明らかにした。

中間報告書は、この調査結果をもとにさらに研究を続けると同時に新たな調査も実施し、今年2月に中間報告としてまとめたもの。中間報告書には、パチンコ・パチスロ遊技障害をもたらす原因について明らかになったこと、それに基づいた遊技障害の予防に対する提言が盛り込まれている。

研究により、遊技への参加要因、継続要因、遊技障害をもたらす要因はそれぞれ異なることが分かり、遊技障害をもたらすことにかかわる様々な要因の中で、デモグラフィックな特性としては「離婚経験があること」「預貯金が少なく、遊興費が多いこと」「貯蓄への動機づけが乏しいこと」が関連している。ただしこれは相関関係であり、因果関係ではない(原因であると言うことはできない)。

遊技状況や遊技スタイルについては、「パチンコ・パチスロによる借金があること」「債務整理体験があること」「月の負け額(が多い)」が遊技障害との関連が比較的強いという。ただし、 本研究会の調査では、遊技障害の疑いのあるプレイヤーの借金額は、新聞等で報じられるような数百万円の借金はほぼなく、その中央値は4万円~8万円だった。また、月の負け額に関しては、このラインを超えると遊技障害の疑いが強まるという額は「月2万円~5万円の負け額」だった。世帯年収とのバランスで検討すると、「月の負け額/世帯年収=0.3%~0.5%」を超えると、遊技障害の疑いが高まった。このほか、「遊技頻度」や「1日の遊技時間」など遊技量が多いことも遊技障害との関連があるという。

一方で、遊技障害のリスクが低いことと関連するライフスタイルや遊技スタイルも明らかになった。例えば、「家族と過ごすことがストレス解消である」という人は遊技障害のリスクが低い。また、「自分が決めた上限に達したら遊技を控える」「自由時間以外遊技をしない」も遊技障害のリスクが低い。

これらのことから、遊技障害の予防・介入の観点からの提言として、第1に「遊技頻度や遊技時間、使用金額などをプレイヤー自身がコントロールできるような、何らかの仕組みを作ること」の必要性を挙げている。このほか、「健全なプレイスタイルでプレイするように、プレイヤーに対して積極的に働きかけていくことが必要不可欠」「プレイヤーがパチンコ・パチスロのプレイについての正しい知識を持つことができるような啓発活動」「パチンコ・パチスロをするために借金をしないよう啓発する」を挙げている。


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